ソウル特別市は、現在も韓国の首都でありますが、かつては李氏朝鮮の首都でもあったために、14世紀から王族に関係する施設が多く建造。市内には4つの世界遺産があって、どれも李氏朝鮮に関係する世界遺産というのが特徴です!
ここでは、ソウルの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
宗廟
ソウル特別市の北側に位置する宗廟は、李氏朝鮮時代の王と王妃の位牌を収めた祖先祭祀場。ここは歴代王にとって彼らの正当性を示すシンボル的存在で、国家の安全を願って儀式を行っていました。
宗廟はもともと1395年に初代国王・李成桂によって建造されたもの。彼は1394年にソウルを首都とすると、祖先4代の位牌を納めた祭祀場を建造。ここは李氏朝鮮時代の国教であった儒教の思想に基づいて建造され、正殿と永寧殿(ヨンニョンジョン)の2つのメインの建造物が中心です。
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昌徳宮
ソウル北部の鍾路区に位置する昌徳宮は、15世紀初頭に李氏朝鮮の第3代の王・太宗によって築かれた離宮。法宮(正宮)である景福宮の離宮ではあったものの、16世紀からは正宮として使用されていたことも。
郊外に築かれたものだけあって、中心部とは違い、自然を取り入れて造られたという点が特徴。敷地の南側には宮殿があり、北側に秘苑と呼ばれる広大な庭園が広がっています。
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南漢山城
ソウルの南東25kmの山岳地帯に位置し、臨時首都にもなるように設計された山城。最古の建築物跡は7世紀に遡るとされますが、現在見られる山城は17世紀に当時の清国が韓国へと侵攻してきた際の防衛を目的に整備されました。
ここは当時最先端の武器である西洋式火薬からの防御に備えられていて、日本と中国の築城技術が取り入れられています。そして、南漢山城は韓国内の要塞建築にも影響を与えました。
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朝鮮王陵
韓国の国内には、李氏朝鮮の歴代の王が眠る王墓が多く残り、その中の18箇所40基が世界遺産に登録されています。これは儒教信仰に基づく先祖崇拝を示しているもの。
ソウル特別市は、李氏朝鮮時代の首都だけであって、初代の太祖李成桂だけでなく、3代の太宗・李芳遠、11代の中宗・李懌、20代の景宗・李昀などの王陵が残されています。
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世界遺産マニアの結論と感想
ソウルはかつての李氏朝鮮の王都だけあって、登録されている4つの世界遺産はすべて李氏朝鮮に関係するもの。500年に渡って首都であったために、豪華絢爛であった宮殿や彼らの霊廟、堅固な山城まで、韓国の歴史に関係したものが並ぶのが特徴です。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。