インドの世界遺産「アジャンター石窟群」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1),(2),(3),(6)
登録年1983年

インドのデカン高原にあるアジャンター石窟は、インド最古の仏教壁画が残る石窟寺院群です。その歴史は紀元前2世紀にも遡り、インドの統一王朝であったグプタ朝時代に豪華な仏像や彫刻が掘られました。ここは世界に誇る仏教芸術の傑作でもあります。

ここでは、アジャンター石窟群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、アジャンター石窟群について詳しくなること間違なし!

目次

アジャンター石窟群とは?

画像素材:shutterstock

アジャンター石窟群は、マハーラーシュトラ州に属し、中心都市であるムンバイから北東へ約360kmの位置にある断崖に築かれたもの。ワゴーラー川沿いの550mもの距離に30もの石窟が築かれました。

石窟は、2段階に分けて築かれ、第1段階は紀元前2〜1世紀のサータヴァーハナ朝時代、第2段階は5〜6世紀のグプタ朝に築かれ、当時この地を支配していた、ヴァーカータカ朝によって建造されたもの。7世紀まで石窟は造られ続きましたが、インドで仏教が衰退すると廃墟となりました。1819年に英国人に発見されるまではずっと眠っていたのです。

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石窟は、僧侶たちの住処であった僧房のヴィハーラ窟と仏塔を中央に安置した祠堂であるチャイティヤ窟に分けられています。石窟は30あるうち、第9窟、第10窟、第19窟、第26窟、第29窟の5つはチャイティヤ窟で、それ以外はすべてヴィハーラ窟。

前期

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第1段階の石窟は、第9窟、第10窟、第12窟、第13窟、第15A窟の5つ。どれも比較的シンプルなもので、保存状態は良くないですが、第10窟はインド最古の仏教壁画が残ることで有名。

後期

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第2段階では、第19窟、第26窟、第29窟のチャイティヤ窟の仏像や浮き彫りなど、豪華な装飾が見られるようになります。特に壁画は、粘度と牛糞を使用し、石灰を重ねた下地に描くというテンペラの技法が使用。特に第1窟の「蓮華手菩薩像」の壁画の構造は、法隆寺の金堂にも似たような構図が見られ、シルクロードを通じて中国や日本にも影響を与えています。

アジャンター石窟群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

アジャンター石窟群が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
アジャンターの石窟は仏教美術の傑作であるという点。

登録基準(ii)
アジャンターでの建築様式は、インドだけではく、アジア全体に影響を与え、インドネシアのジャワ島にまで普及したということ。

登録基準(iii)
2段階で形成されたアジャンターは、仏教を含むインドの芸術様式の発展において大きな役割があったという点。

登録基準(vi)
アジャンターの僧院は仏教史に結びついているということ。

世界遺産マニアの結論と感想

アジャンターは、インドの芸術様式の発展に大きな役割があり、それが仏教の発展にも繋がったということ。そして、ここで確立された芸術様式は、アジア全域の仏教建築にも影響を与えているという点で評価されています。

ちなみに、ここは4~5世紀に繁栄したグプタ朝の領土ではなかったのに「グプタ仏」の代表格になっています。一応、グプタ朝時代に築かれたものなので、間違いではないのですが…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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