北海道の世界遺産「入江・高砂貝塚」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3), (5)
登録年2021年

入江・高砂貝塚は「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つ。ここは段丘の上にあり、貝だけでなく、海獣や魚類の骨も残り、当時の人々の暮らしが見られるもの。ところで、入江・高砂貝塚はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!

ここでは入江・高砂貝塚がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、入江・高砂貝塚について詳しくなること間違いなし

目次

入江・高砂貝塚とは?

入江・高砂貝塚
画像素材:Indiana jo(Wikimedeia Commmons)

北海道洞爺湖町と高砂町に広がる遺跡で、縄文時代前期から後期にいたるまで使用されたとされる貝塚。ここは海の近くの内浦湾を望む標高約20mもの段丘に位置するためアサリやイガイなどの貝類から魚類、海獣までさまざまな骨が発掘されています。

入江貝塚では、縄文時代の人骨が合計で15体分発掘され、高砂貝塚では縄文時代後期に建造された土坑墓が29基も出土。ここには祭祀場や集落もあり、北海道では入手できないイノシシの牙や大ツタノハガイの工芸品も見られ、幅広い地域と交流をしていたことが分かっています。

入江・高砂貝塚はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

入江・高砂貝塚
画像素材:shutterstock

入江・高砂貝塚が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
北海道・北東北の縄文遺跡群では、土器や土偶などの遺物、墳墓、土塁、ストーンサークルなどが発掘され、これらは世界的に珍しい定住型狩猟社会の文化を示すものであるということ。

登録基準(v)
北海道・北東北の縄文遺跡群は定住地の出現から成熟期までの土地利用が見られ、縄文時代の人々は、食料が採れる川の近くや干潟、森など、農耕社会のように定住地を大きく変えることなく、自然と適応しながら狩猟採集生活を維持してきたということを示しているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

入江・高砂貝塚は、海岸近くの丘の上にある貝塚で、ここでは貝類だけでなく、海獣や魚類の骨も点在し、縄文時代の漁業の様子が見られ、集落跡や埋葬地もあることから文化も含めてよく分かるという点で評価されています。

ちなみに、内浦湾は今ではホタテの養殖が盛んで、洞爺湖町のふるさと納税でもホタテが返礼品として人気が高く、住民は今も昔も貝の恩恵を受けて生きているのです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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