ギリシャの世界遺産候補「クノッソス宮殿」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分(暫定リストに記載)文化遺産
登録基準(暫定リストに記載)(1), (2), (3), (4), (5), (6)
申請年(暫定リストに記載)2014年

クノッソス宮殿は「ミノア文明の宮殿群」の構成資産の一つ。ここはクレタ島の中心部にあり、ケンタウロスの伝説で有名なミノア文明の宮殿。ところで、クノッソス宮殿はなぜ世界遺産候補なのでしょうか?

ここではクノッソス宮殿がなぜ世界遺産候補なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、クノッソス宮殿について詳しくなること間違なし!

目次

クノッソス宮殿とは?

クノッソス宮殿
画像素材:shutterstock

クレタ島は、ヨーロッパの中でも最初期の文明の一つであるミノア文明が栄えた地。ミノアとは神話によるとゼウスの子であり、彼は島の王となり、島の中央部にあるクノッソス宮殿を築いたとされたために、この名前が由来となっています。

この地に宮殿が築かれたのが紀元前1900年頃とされていて、中央には広場があり、周囲には建造物が建っていたものの、紀元前1700年ころに地震によって崩壊。その後、再建された後は、劇場や倉庫、ホールなど、広大な宮殿へと変貌し、後に牛頭人身の怪物であるミノタウロスが暮らしていたとされる、両頭斧(ラブリュス)の間である壮大なラビリンス(迷宮)のイメージへと繋がりました。しかし、その後、ギリシャ本土で繁栄したミケーネ文明の支配下を受け、紀元前14世紀に災害が起こると宮殿は放棄され、遺構となりました。

クノッソス宮殿
画像素材:shutterstock

20世紀になると考古学者アーサー・エヴァンズ(1851〜1941年)によって発掘され、北側の入口などは再建。現在は人気の観光地となっています。

クノッソス宮殿はどんな理由で世界遺産に登録される予定なの?

クノッソス宮殿
画像素材:shutterstock

クノッソス宮殿が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
登録基準(ii)
登録基準(iii)
登録基準(iv)
登録基準(v)
登録基準(vi)

ミノア文明の宮殿は、東地中海でも青銅器時代に繁栄した海洋文明であったミノア文明の存在を示し、宮殿は建造物の美しさだけでなく、排水の構造、芸術、文字など、複雑な初期社会が見られ、エジプトやシリア、パレスチナ地方などと交流していました。さらに、宮殿は牛頭人身の怪物ミノタウロスやラビリンス(迷宮)、イカロスなど、古代世界の神話や芸術に影響を与え、今でも世界の文学や芸術などに影響を与えているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

クノッソス宮殿は、ミノア文明の中心地であり、宮殿の様式としては島の他の宮殿と同じであるものの、その規模はラビリンスのイメージへと繋がるほどに広大であり、遺構にあるフレスコ画からは当時の暮らしがよく分かるという点で評価されています。

ちなみに、牛の頭を持った怪物であるミーノータウロス(ミノタウロス)は、ミノス王が神を怒らせた結果生まれた妻の子であり、匿う必要となったというエピソードで有名。ミノス王は化け物を迷宮に閉じ込め、王は少年少女を生贄として与えていたとされていますが、その暴力的で怪しげな魅力から画家のパブロ・ピカソもモチーフとして取り上げたほど。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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