登録区分 | 自然遺産 |
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登録基準 | (9) |
登録年 | 2011年 |
南島は「小笠原諸島」の構成資産の一つ。小笠原諸島の中心である父島の南西に浮かぶ無人島で、手つかずの自然が残る島。ところで、南島はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!
ここでは南島がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、南島について詳しくなること間違なし!
南島とは?
南島は小笠原諸島を構成する父島列島の一つ。父島の南西に浮かぶ、面積は0.28平方kmと細長い形をした無人島。かつては低木で覆われていた島ではあったのですが、島に生息していたヤギによって地面が露出するようになってしまい、現在は駆除されていますが、島は岩面が露出した景観が続いています。ここは氷河期の海水面が沈んだ時期に形成された「沈水カルスト地形」で、海面が上昇した後は冠水し、現在の景観が形成されました。
島には桟橋や港などがなく、東京都自然ガイドが同行するツアーでしか入れないように人数制限を行っています。冬になると上陸禁止時期になっていて、外来種を持ち込まないようにするように徹底されているほど。島には多様な植生が見られ、1000〜2000年前に絶滅したヒロベソカタマイマイの半化石が残っていて、さらに絶滅危惧種のアオウミガメの産卵地であることでも有名です。
南島はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
南島が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ix)
登録範囲の生態系は、東南アジアやオセアニア、東アジアを起源とする植物種が生息し、ここは隔離された土地で独特の種分化が進み、非常に固有種が多く見られ、これらは陸上貝類やシダ科の植物などの適応放散へと繋がっているということ。
世界遺産マニアの結論と感想
南島は「沈水カルスト地形」の上に多様な植生が見られ、ヒロベソカタマイマイの半化石やアオウミガメの産卵地もあり、手つかずの自然がそのまま残されている点で評価されています。
ちなみに、南島は父島から見れば南(正確には南西)にあるので南島であり、西には西島、東には東島があるのですが、北にはなぜか「北島」がなく、南から兄島、弟島、孫島が並びます。どれも世界遺産には登録。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。