和歌山県の世界遺産「丹生都比売神社」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (3), (4), (6)
登録年2004年

丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)は「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成遺産の一つ。高野山への参道の途中にあり、空海に寄進された土地とされ、神社であるものの、高野山と縁深いのが特徴。ところで、丹生都比売神社はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここでは丹生都比売神社がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、丹生都比売神社について詳しくなること間違いなし!

目次

丹生都比売神社とは?

丹生都比売神社
画像素材:shutterstock

高野山の北西の天野盆地にある神社。ここは高野山の麓にある慈尊院から金剛峯寺(高野町)へと通じる「高野山町石道」沿いにあることから、まず高野山を参拝する前にはここを参拝するという習わしもあり、高野山とも縁が深い神社でもあります。

古代から存在していたということは記録から推測されるものの、創建の年代は不明。9世紀に空海(774〜835年)へと神領を寄進したとされ、神仏習合の建築物が多く、明治の神仏分離で神社となりましたが、当時の遺構も残っているのが特徴。本殿は4棟から構成され、最も古いのは15世紀に再建されたもの。入母屋造の楼門は1499年に造営されたもので、本殿とともに重要文化財にも登録されています。

丹生都比売神社はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

丹生都比売神社
画像素材:shutterstock

丹生都比売神社が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
紀伊山地に残る霊場と参詣道は、神道と仏教が融合が見られ、東アジアにおける宗教文化の交流と発展を示すということ。

登録基準(iii)
紀伊山地に点在する神社や寺院は、この地の慣習を含めて、1000年以上に渡る日本独自の宗教の発展を示すものであるという点。

登録基準(iv)
紀伊山地は、日本各地の寺社の建築様式に大きな影響を与え、それらの形成のルーツともなっているという点。

登録基準(vi)
紀伊山地の霊場と森林には、1200年に渡って神の宿る地として信仰が維持され、それらが景観に見られるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

丹生都比売神社は、神道と仏教が融合が見られ、古くからその信仰が見られるという点で評価されています。

ちなみに、約1200年前に空海が入山した際は、白黒二頭の犬が高野山まで導いたという伝説があることから、境内には「ご神犬」が暮らしていて、現在は「すずひめ号」と名付けられた紀州犬がその役目を努めています。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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