登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (3), (4) |
登録年 | 2000年 |
スロヴァキア北東部にあるバルデヨフは小さな町ではありますが、中世の要塞都市の構造が今でもよく残っています。町は城壁に囲まれていて、旧市街には後期ゴシック様式の聖エギディウス教会や旧市庁舎が残り、ユダヤ人地区にはシナゴーグなども現存。
ここではバルデヨフ市街保護区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、バルデヨフについて詳しくなること間違いなし!
バルデヨフ市街保護区とは?
ポーランドとの国境の近く、カルパティア山脈の中腹にあり、トプリャ川のほとりに位置する町バルデヨフ。ここは13世紀から交易で栄え、現在の町並みは14〜15世紀に建造されたもの。建設当時は中央ヨーロッパでも先進的な要塞が築かれ、都市は3つの門と多くの見張り台で囲まれていました。広場には市民の家々が並び、彼らの文化の発展が見られます。広場に残る旧市庁舎はゴシック様式とルネサンス様式が混合した建造物。
広場の北西にある「聖エギディウス教会」は、15〜16世紀に建造された後期ゴシック様式の建造物。ここには3つの本堂を持つバシリカがあり、11もの祭壇を持つという独特のもの。広場の西側には18世紀に建造されたシナゴーグがあり、周囲には食肉処理場、浴場、集会所など、当時の建造物が今でも残っています。バルデヨフにはユダヤ人の居住区もあり、これらは多様な社会の存在を示すもの。
14世紀には王立都市となり、自由都市となったものの、戦争や疫病によって16世紀以降は衰退してしまいました。
バルデヨフ市街保護区はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
バルデヨフが評価されたのが、以下の点。
登録基準(iii)
バルデヨフの要塞都市は、中世の中欧における交易都市の経済や社会の構造がよく保存されているという点。
登録基準(iv)
バルデヨフの都市区画や建造物、要塞など、中世の中欧において交易で発展した都市の姿を残すものであるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
バルデヨフは、中世に交易で発展し、通商を保護するために要塞化され、当時の都市構造が今でも残されているという点で評価されています。
ちなみに、バルデヨフは温泉地としても有名で、特に腫瘍と血流、消化器系に効果があるとか。町の北部にはスパなどの施設が並ぶ温泉リゾートもあります。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。