登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (9), (10) |
登録年 | 1987年 |
カメルーン南部に位置するジャー動物保護区は、アフリカ有数の熱帯雨林で、なんと全体の9割が手付かずのまま残されているというほど。ここには絶滅危惧種のニシローランドゴリラなど、107の哺乳類が生息し、小柄の狩猟民族であるバカ(ピグミー)族も住んでいます。
ここではジャー動物保護区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ジャー動物保護区について詳しくなること間違いなし!
ジャー動物保護区とは?
コンゴ盆地にある熱帯雨林保護区は1950年に設立され、約90%は手付かずのままというアフリカの熱帯雨林でも最大規模。ここはジャー川の本流と支流に囲まれていて、ランやシダなどの原始的な植物が多く生息するという生物多様性が見られます。
保護区内には、絶滅危惧種のニシローランドゴリラやチンパンジー、マンドリルなどの霊長類を含めて107種もの哺乳類が生息していることが知られます。そして、ここは人が住まないというエリアがほとんどのカメルーンの東部州に属していて、園内では平均身長約1.5mという小柄の狩猟民族であるバカ(ピグミー)族の共同体があることでも有名。
ジャー動物保護区はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ジャー動物保護区が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ix)
ジャー動物保護区の原生林は、さまざまな地形や地質の影響を受けた、独特で多様な生態系が見られ、生物多様性が維持できるアフリカでも最大規模の熱帯林であるという点。
登録基準(x)
ジャー動物保護区は、107種の哺乳類が生息していて、特にニシローランドゴリラやチンパンジー、マンドリルなど、絶滅危惧種を含む霊長類が多く見られ、マルミゾウやヨウム(インコ科)、ボンゴなど、貴重な動物が多く住んでいるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ジャー動物保護区の熱帯雨林は全体の9割が手付かずのままに保護されていて、人間の影響を受けていない森で生物は独特の進化を繰り返したいう生物多様性が見られ、特にニシローランドゴリラなど霊長類を含む多様な哺乳類が生息するという点で評価されています。
実は、ゴリラには大きく分けてニシゴリラとヒガシゴリラに分類できて、ニシゴリラは低地に住むゴリラ属では最も身長が低く、ヒガシゴリラはマウンテンゴリラなど身長が高く、毛深いゴリラ。ちなみに、動物園で見るのはニシローランドゴリラが多くて、環境に適応しやすいのか、餌を食べて人間のようにブクブクと太るゴリラもいるのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。