メキシコの世界遺産「グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (3), (4)
登録年1997年

メキシコ中西部にあるグアダラハラにあるオスピシオ・カバーニャスは、19世紀に周囲にいた孤児や老人、身体障害者、病人など、恵まれない人々を保護するために建設された救貧施設。新古典主義の建造物で、内部には壁画が多く描かれましたが、中でも『炎の人』はメキシコの壁画運動の中心となった画家ホセ・クレメンテ・オロスコの最高傑作とされています。

ここではグアダラハラのオスピシオ・カバーニャスがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、オスピシオ・カバーニャスについて詳しくなること間違いなし!

目次

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャスとは?

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス
画像素材:shutterstock

メキシコ西部のハリスコ州の州都グアダラハラは、メキシコでも有数の人口を誇る大都市。この街には、19世紀初期に周囲にいた孤児や老人、身体障害者、病人など、恵まれない人々のための救貧施設(病院や孤児院、救貧院などの複合施設)として建造されたオスピシオ・カバーニャスがあります。

名前はグアダラハラ管区のホアン・ルイズ・デ・カバーニャス司教から由来し、メキシコの建築家マヌエル・トルサーによって新古典主義様式の建造物として設計。横は164mで奥行きは145m、高さは7.5m、23もの中庭を持つ広大な複合施設。ここは居住者に負担がかからないよう、バリアフリーで設計されています。

1930年代後半になると、礼拝堂のドームの壁画は「メキシコの壁画運動」と呼ばれる、メキシコ古来の文化や歴史を描くという芸術運動の中心となった画家ホセ・クレメンテ・オロスコの傑作『炎の人』があります。これはスペインの文化とメキシコの先住民文化の融合を示す一方、当時の読み書きの教育が行き渡っていない階層にも分かるようにするというのも目的でありました。

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャスはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス
画像素材:shutterstock

オスピシオ・カバーニャスが評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
オスピシオ・カバーニャスは、社会的に困窮している人々のために設計されたユニークな複合建築で、ホセ・クレメンテ・オロスコの『炎の人』はメキシコ芸術の中でも最高傑作に挙げられることもあるという点。

登録基準(ii)
オスピシオ・カバーニャスの礼拝堂の壁画『炎の人』は20世紀の壁画の傑作の一つで、アメリカ大陸全体に時代を超え、文化的影響を与えたということ。

登録基準(iii)
オスピシオ・カバーニャスは、公共の福祉を目的とした建造物であり、これは設立者であるホアン・ルイズ・デ・カバーニャス司教の人道的な精神によるものであったという点。

登録基準(iv)
オスピシオ・カバーニャスは、建築家マヌエル・トルサーによってメキシコ国内でそれまで作られてきた建造物とは全く違う様式である古典主義様式で建造され、居住者が暮らしやすいようにバリアフリーも考慮された傑作であるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

オスピシオ・カバーニャスは、司教の慈悲の心によって救貧施設として建造されたもので、当時としてはバリアフリーまで考慮されたユニークな建造物。その中でも、礼拝堂の壁画『炎の人』は20世紀のメキシコ芸術の傑作の一つであるという点で評価されています。

ちなみに、メキシコ独自の音楽であるマリアッチは、ヴァイオリンやトランペット、ギターなどを楽団で演奏するもので無形文化遺産に登録。これはグアダラハラにルーツがあり、綿のマントやソンブレロというつばが大きな帽子を被った典型的なメキシコ人のイメージは、実はハリスコ州の独自の伝統的衣装でもあります。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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