中国の世界遺産「九寨溝の渓谷の景観と歴史地域」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7)
登録年1992年

九寨溝は、四川省の北部にある72平方kmもの広さを誇る自然保護区。カルスト地形の中に大小100もある、美しい輝きを放つカラフルな湖が眺められることで有名です。渓谷内は国内でも有数のジャイアントパンダの保護区でもあり、絶滅危惧種も多く生息。

ここでは、九寨溝の渓谷の景観と歴史地域がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、九寨溝について詳しくなること間違いなし!

目次

九寨溝の渓谷の景観と歴史地域とは?

九寨溝の渓谷の景観と歴史地域
画像素材:shutterstock

九寨溝の渓谷は、四川省の中でも北部にあるアバ・チベット族チャン族自治州にある自然保護区。ここはチベット族の村落を意味する「寨」が9つあることから名付けられたもの。

ここは標高4000〜4500mの岷山山脈のカルスト台地が地殻変動や氷河などの侵食で削られ、上流から流れ出る川によって谷は棚田状に湖が広がるようになりました。湖沼の水は、石灰岩からの湧き水で、太陽の光を浴びるとエメラルドやオレンジなどに反射するように。そして、湖に沈む倒木は石灰分で固まり、これもまた美しい景観を作り出します。

渓谷には、約140種類もの鳥類が生息しますが、特にジャイアントパンダやターキン(ウシ科の動物)など、絶滅危惧種も住んでいることでも知られます。特にジャイアントパンダの保護区は中国でも5つあるうちの一つで、パンダにとって数少ない生息エリア。

五花海

五花海/九寨溝の渓谷の景観と歴史地域
画像素材:shutterstock

標高2472mの位置にある、九寨溝を代表する景観、まるで宝石のように輝く湖面は、周辺の森や倒木などの色や、光の屈折により、オレンジや黄色、青、紫など、さままな色を取り入れることから、このように呼ばれるようになりました。現地に住むチベット族の人々にもずっと崇められてきたスポットでもあります。

九寨溝の渓谷の景観と歴史地域はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

五花海/九寨溝の渓谷の景観と歴史地域
画像素材:shutterstock

九寨溝が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
美しく輝く湖や棚田など、カルストによって造られた地形は風光明媚な景観を持つという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ここで大事なのは、この景観はカルトス地形であるから存在するという点。あまりにも幻想的な世界が広がるためか、神話やおとぎ話でも例えられるくらい、カルスト地形によって生み出した、美しい湖や棚田が広がっています。

ちなみに、世界でも似たような地形は、ヨーロッパのクロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園で見られます。写真の撮り方次第でどちらか混同するほど似ていることも…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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