スペインの世界遺産「ラス・メドゥラス」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (3), (4)
登録年1997年

ラス・メドゥラスは、スペイン北西部のアキリアノス山地の麓に広がるローマ時代の金の採掘場跡。ここでは紀元1世紀から水路を築き、大量の水を山に流して削り、砂金を採っていました。3世紀になると金が枯渇し、そのまま放置され、現在は削り取られた赤い岩山が残る風景が広がっています。

ここではラス・メドゥラスがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ラス・メドゥラスについて詳しくなること間違なし!

目次

ラス・メドゥラスとは?

画像素材:shutterstock

ラス・メドゥラスは、スペイン北西部カスティーリャ・イ・レオン州のポンフェラーダの近郊に広がる鉱山跡。ここは古くから金鉱脈があることで知られていて、1世紀にローマ帝国がこの地を支配するようになると、水路を築き、大量に水を流して山を削り、流れ出た土砂から砂金を採ってました。採掘場はローマ帝国の最大範囲となったトラヤヌス帝の時期が最盛期となり、3世紀まで採掘が続けられたものの、それ以降は放棄。現在は削れた赤茶色の山々が並ぶ風景が見られます。

採掘場跡は大きな貯水池が築かれ、水路とダムを築き、水門を開くと水が流れ込み、その力を利用して土砂の層を砕くというシステムでした。これは「ルイナ・モンティウム(山崩し)」と呼ばれ、ローマ帝国各地にあるローマ水道の技術を利用したもの。ここで築かれた地下水路は総延長約100kmにも及んでいます。ラス・メドゥラスで採掘された金の量はなんと750tにもなるとも言われるほどの量でした。

ラス・メドゥラスはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ラス・メドゥラスが評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
ラス・メディラスは、ローマ帝国において重要な鉱山であり、「ルイナ・モンティウム(山崩し)」の技術など、高い技術力が見られるということ。

登録基準(ii)
よく保存されたラス・メディラスの金鉱山は、ローマ帝国内の作業場が残っていないのに対して、ここは採掘現場が今でも見られ、当時の地中海世界を代表するものであるという点。

登録基準(iii)
ラス・メディラスの採掘場は、この時代において最大規模で当時のローマ帝国の技術力の高さを伝えるものであるということ。

登録基準(iv)
ラス・メディラスの採掘場は、ローマ帝国時代の技術力の発展が見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ここはローマ帝国最大の金鉱山跡であり、相当な距離になる水路や広大なダムなの跡が残っていて、現在ではローマ時代の採掘場はほとんど存在していないにもかかわらず、ここは保存状態が良く、ローマ時代の技術力の高さを今も示すという点で評価されています。

ラス・メディラス一帯の木々は実は栗の木で、これは当時の鉱山労働者たちの貴重な食料として植えられたもの。他にもローマからはこの地に保存食の文化などを伝えられました。

鉱山が放棄された後は何も残らない荒野になったのかと思いきや…金鉱山の発見によって、土地が痩せていたこの地域の文化を発展させたというのも、現地に住む人々からするとメリットでもあったのです。まぁ、結果論ですが。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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