ルーマニアの世界遺産「ホレズ修道院」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2)
登録年1993年

ルーマニア南西部にあるホレズという小さな村の郊外には「ブルンコヴャヌ様式」と呼ばれる、この地方同時の建築様式の修道院が残ります。敷地内にある白い主聖堂「カトリコン」は外観のレリーフも美しく、内部は全体を覆い尽くす壁画があるのが特徴。そして、かつてここに存在したイコンと壁画の流派はバルカン半島でも有名でした。

ここではホレズ修道院がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ホレズ修道院について詳しくなること間違いなし!

目次

ホレズ修道院とは?

ホレズ修道院
画像素材:shutterstock

ルーマニア南西にあるヴルチャ県の山々に囲まれた地にあるホレズ村。郊外には、当時この地を治めていた領主コンスタンティン・ブルンコヴェヌによって17世紀後半に建造されたルーマニア正教会の修道院があります。ここはブルンコヴェヌの名前にちなんだ「ブルンコヴャヌ様式」と呼ばれる独特の建造物で、中央に主聖堂である「カトリコン」が配置され、周囲には4つの聖堂が配置されています。

外観はルーマニア南部のワラキア地方の伝統の白いレリーフで飾られ、内部はキリスト教にまつわる壁画が描かれていて、塗装された聖人の肖像画などで覆い尽くされています。これらはギリシャから伝わった建築や芸術様式が見られるもの。18世紀に設立された壁画とイコン画の流派はバルカン半島において有名でした。

ホレズ修道院はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ホレズ修道院
画像素材:shutterstock

ホレズ修道院が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
ホレズ修道院は「ブルンコヴャヌ様式」の傑作で、見事な彫刻、キリスト教にまつわる壁画、塗装された装飾などの作品が多く並び、ここで18世紀に誕生した壁画とイコン画の流派はバルカン半島でもよく知られるものであったという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ホレズ修道院は、建築様式としては白いレリーフで飾られ、内部は美しい壁画が描かれた独特のもので、ここでは磨かれた芸術様式はやがて独自の流派となり、バルカン半島でも有名な壁画やイコン画の流派が存在していたという点で評価されています。

ちなみに、ホレズはルーマニアでも有名な焼き物の里で、ホレズ焼きは無形文化遺産に登録されているほど。お皿は釉薬をかけてからひっかくように描かれ、独特の模様になっています。村の中心部には多くの陶器店が並ぶので、修道院の観光ついでに立ち寄ってみてはいかが?

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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