アメリカの世界遺産「オリンピック国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7),(9)
登録年1981年

アメリカ北西部にあるオリンピック国立公園。ここは頂上に氷河が点在するオリンピック山を中心に、標高の低いエリアに広がる温帯雨林と約100kmもの海岸線が広がっています。海岸には軟体動物やウニ、ヒトデなども多く生息。

ここではオリンピック国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、オリンピック国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

オリンピック国立公園とは?

オリンピック国立公園
画像素材:shutterstock

オリンピック国立公園は、ワシントン州の北西部にあるオリンピック半島全体を囲む国立公園。ここは太平洋が形成した海岸線、標高2428mのオリンピック山を中心としたオリンピック山脈、その裾野に広がる温帯雨林の3つのエリアで構成されています。

約100km近くにもなる海岸線は太平洋の波による侵食によって形成され、エリアによって砂浜や渓谷が広がっていたりと、さまざまな地形が見られます。ここは軟体動物やウニ、ヒトデなどが多く生息。

オリンピック国立公園
画像素材:shutterstock

18世紀にイギリスの軍人がこの付近を探検した際に、雪を冠した山脈を見て、ギリシャ神話の「オリンポス山」にちなんで名付けたとされています。オリンピック山は、標高がそれほど高くないものの、頂上の周囲にはブルー氷河など、60もの氷河が流れ、標高が低くなるにつれて温帯雨林が広がるといった構造に。このエリアは高い洪水量のため、針葉樹林が密生し、世界でも最大規模の針葉樹の種類が見られるのも特徴で、苔類もよく見られます。

オリンピック国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

オリンピック国立公園
画像素材:shutterstock

オリンピック国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
氷河に覆われた山々から温帯雨林、海岸線まで続く生態系が一つに含まれ、針葉樹の種類も豊富であるという点。

登録基準(ix)
アメリカでも降水量が多いエリアであり、標高の低い海岸から標高の高い氷河帯まで、生物多様性が見られ、固有種やマスの亜種、植物相も豊富で、生物の進化の過程も見られるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

オリンピック山が広がるエリアは、降水量が多く、氷河から温帯雨林、豊かな海岸線が見られ、ここには複雑な生態系が存在するというのが氷河。そして、固有種も多く、動物の進化の過程が見られるというのもポイント。

ややこしい話ですが、ギリシャのテッサリア地方にある標高2917mの山もオリンポス山と名付けられています。ここはオリンポス十二神が住むとされる山々で、オリジナルはこちらでもありますね。ちなみに、オリンピックの由来のギリシアの都市「オリンピア」は無関係。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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