イランの世界遺産「ペルシア式カナート」とは?どの場所にある?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3), (4)
登録年2016年

イランはほとんどが乾燥地帯のため、古来から農業や生活のためにカナートと呼ばれる地下灌漑水路システムが利用されてきました。イラン国内には11のカナートが世界遺産に登録されていて、これらは街の地下にあり、貯水池や庭園、休憩所、農場など、さまざまな場面で利用。カナートは砂漠の文化を現在に伝えるものでもあります。

ここではペルシア式カナートがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ペルシア式カナートについて詳しくなること間違いなし!

目次

ペルシア式カナートとは?イランのどのあたりにあるの?

ヤズド/ペルシア式カナート
画像素材:shutterstock

イランの国土はほとんどが砂漠地帯であるため、農業や都市の水源として、山の地下水から地下道を通して街まで水を引くというカナートと呼ばれるシステムによって支えられてきました。カナートはまず大きな井戸を掘って、重力を利用して低地へと水を運びます。トンネルの上に一定の間隔で穴が開けられ、換気をしているというのも特徴。

カナートの起源は不明ではあるものの、古くから利用されていて、中には数千年も利用されているカナートもあります。貯水池や庭園、休憩所、水車小屋など、さまざまな施設と一帯になっていることもあり、中には数kmにも及ぶカナートも存在。このカナートは、持続可能な水の分配を可能とすることで、共同管理施設として今でも利用されています。これは砂漠地帯特有の景観で、砂漠という独特の気候によって育まれた文化でもあるのです。

ペルシア式カナート
画像素材:shutterstock

世界遺産に登録されているのは、11のカナート。中には、紀元前に築かれたとされるカナートも存在します。これらはラザヴィー・ホラーサーン州、南ホラーサーン州、ヤズド州、マルキャズィー州、エスファーン州、ケルマーン州などに点在。長さは2kmくらいのものから存在しますが、ヤズドのカナートは最大で80kmにもなるというから驚き。もちろん、これらは生活用水のために利用されているのですが、それぞれ使用目的が大きく異なっているというのも特徴です。

ペルシア式カナートはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ヤズド/ペルシア式カナート
画像素材:shutterstock

ペルシア式カナートが評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
カナートは、乾燥地帯の市街地に水を運ぶというシステムで、この地で興ったさまざまな文明においてカナートは重要な役割を果たし、イランには現在も水の共同管理という伝統文化が残るということ。

登録基準(iv)
カナートは、重力によって水が運ばれるというシステムが何世紀にも渡って維持され、それが農業用水や生活用水になるという優れた技術であるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

カナートはある意味、イランの文明を支えた最大の功績でもあります。この地下灌漑水路システムは農業や生活に利用され、優れた技術であるのと同時に、現在も利用され、公共施設としての文化になっているというのも評価。

文化という側面でいうと「カナートの結婚」という儀式がある地方があって、夫をなくした未亡人がなんとカナートと結婚するという謎の習慣がありました。これは別に伝統的習慣という面だけでなく、婚礼によって未亡人に報酬を与えられるという仕組みでもあり、社会福祉でもあったとか。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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