スペインの世界遺産「ポブレー修道院」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (4)
登録年1991年

スペイン東部のカタルーニャ州にあるポブレー修道院は、スペイン最大規模のシトー会の修道院。ここは要塞化され、君主の居館やカタルーニャとアラゴンの王を祀る墓所まで置かれた独特の修道院でもあります。

ここではポブレー修道院がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ポブレー修道院について詳しくなること間違いなし!

目次

ポブレー修道院とは?

ポブレー修道院
画像素材:shutterstock

カタルーニャ州の南部のタラゴナ県にあるシトー会の修道院。シトー会とはフランス発祥の修道会で、労働と学習を重んじた修道会として有名です。12世紀にバルセロナ伯ラモン・バランゲー4世がレコンキスタによってこの地域のイスラム勢力を追い出すと、シトー会に土地を与え、聖母マリアに捧げる修道院を建設しました。ここはスペインでも最大規模のシトー会の修道院でもあります。

イスラム勢力の反撃に備え、修道院は防御壁に囲まれていて、外側の囲いは倉庫や作業場、労働者の部屋、内側の囲いは教会や回廊、修道士の部屋、君主の居館が配置されるという構造。修道院の内部にはルネッサンス様式の礼拝堂と、カタルーニャとアラゴンの王を祀る墓所があります。

図書館には13世紀以降の歴史書や法律書が置かれていることから、ここは王朝の歴史を管理するという役割も果たしていて、スペインの芸術や文化、歴史などの面でも重視だった場所でもあります。

ポブレー修道院はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ポブレー修道院
画像素材:shutterstock

ポブレー修道院が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
ポブレー修道院は、12〜14世紀におけるシトー会の修道院の傑作であり、あらゆる時代の祭壇画の傑作が並ぶという点。

登録基準(ii)
ポブレー修道院は、要塞や君主の居館、王室の墓所などの役割があり、さまざまな建築様式が入り組んだ、スペイン最大のシトー会修道院であると同時に最も完成度の高い修道院の一つであるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ポブレー修道院は、スペインにおける最大規模のシトー会修道院というだけではなく、要塞や君主の居館、王室の墓所などの役割を持っていた複合的な建設物であるという点で評価されています。

ちなみに、ラモン・バランゲー4世は、実質的にはアラゴンの「王」的な立場ではあったのですが、バルセロナ伯にとどまったのは、アラゴンの女王であった妻のペトロニラと結婚したため、2人の子供がアラゴン王であり、カタルーニャ君主であるバルセロナ伯を兼ねるという点で約束をしたためでもあります。彼は日本語でいえば「王配」という「プリンケプス(貴族の第一人者)」と呼ばれたポジションだったのですが、このあたりの敬称はややこしい…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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