登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7),(8) |
登録年 | 2003年 |
オーストラリア北西部にあるパーヌルル国立公園。特にバングル・バングルと呼ばれるエリアが有名で、ここは古生代デボン紀(4億1600万〜3億5920万年前)の砂岩が2000万年もかけて浸食と風化を繰り返し、蜂の巣のような地形になったもの。パーヌルルはオーストラリアの中でも最大規模の奇岩群となっています。
ここではパーヌルル国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、パーヌルル国立公園について詳しくなること間違いなし!
パーヌルル国立公園とは?バングル・バングルも世界遺産?
パーヌルル国立公園は、西オーストラリア州北部のキンバリー地区にある奇岩群で、中央部のバングル・バングルはアボリジニの言葉で「砂岩」を意味する地形。この地はサバンナ気候となっていて、草原の中にカルストの砂岩が点在するという荒涼とした大地が続きます。一番近い街・カナナラまでは約250kmも離れていて、開発がされることのない環境でした。
特にバングル・バングルは、2000万年もかけて浸食と風化を繰り返し、蜂の巣のような岩が続く不思議な地形となっています。そして、奇岩は縞模様のように層になっていて、これはシアノバクテリア(藍藻細菌)が繁殖しやすい層や、鉄分によって繁殖しにくい層もあることから、カラーリングが層によって異なるようになっているという仕組み。似たような地形は世界各地にあれど、ここまでも規模の奇岩群はオーストラリアでも最大級です。
パーヌルル国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
パーヌルル国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
バングル・バングルは、サバンナに点在する縞模様の奇岩群となっていて、世界においてもその規模や数、大きさなど、どこも匹敵しないものであるという点。
登録基準(viii)
バングル・バングルはデボン紀の体積物が浸食や風化、溶解によって形成された地形の発展を示していて、地形学者も注目するカルスト地形の優れた例であるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
パーヌルル公園の代名詞的存在であるバングル・バングルは、古い地層が浸食や風化によって削られて形成された奇岩が並び、それは規模といい、数といい、他を圧倒しているという点で評価されています。
ちなみに、キンバリー地区の「キンバリー」は独立前、南アフリカの有名なダイヤモンド山地と似ていたことから名付けられたものですが、その後、ここでもダイヤモンド鉱山が発見され、産業まで似てくるように。あなたがお住まいの街も「キンバリー」と改名すればダイヤモンドが出てくるかも?
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。