登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2), (4), (6) |
登録年 | 2000年 |
中国南西部・四川省にある青城山は、道教の創始者・張遼がここで道を開き、亡くなった場所であることから、道教の聖地とされています。周囲には、岷江(びんこう)という大きな川を利用した水利施設があり、これは紀元前3世紀に築かれ、現在でも農業に利用されているという画期的な施設。
ここでは青城山と都江堰がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、青城山と都江堰について詳しくなること間違いなし!
青城山と都江堰とは?
青城山
四川省の省都・成都の北西に位置する都江堰市には、青城山と呼ばれる山岳地帯があります。ここは36もの山々が並び、108の名所がある景勝地。そして、道教の創始者・張遼が布教を始めた場所であり、道教の聖地でもあります。山々には、11もの大きな道教の寺院があり、今でも多くの道士たちが学んでいる場所。
都江堰
都江堰は、四川省の中央部を流れる岷江の上流に位置する水利・灌漑システムのこと。ここは紀元前3世紀に蜀群の太守であった李冰(りひょう)が洪水に悩む人々のために、川の流れを制御する堰を建造。ここはダムを作らず、自然の地形を利用し、洪水を制御し、堆積物を排水するという古代の水利施設でもあります。そして、現在でも農業用に利用し、周囲は穀倉地帯となっているという点で評価。
青城山と都江堰はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
青城山と都江堰が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
都江堰は、水を管理するための土木開発の象徴でもあり、現在でもその機能が維持され続けているという点。
登録基準(iv)
都江堰は、古代中国で発展した科学技術が見られるということ。
登録基準(vi)
青城山は、東アジアでも影響力の強い宗教の一つである道教の発祥と密接に関連しているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
そのまま街の名前となった都江堰は、紀元前3世紀から利用され続けている水利・灌漑システムであるという点で評価。そして、青城山は道教の聖地であり、発祥の地であることから今でも多くの寺院が点在し、ここで道士が修行を続けているというのポイント。
日本人からすると道教は馴染みがないかもしれませんが、俗にいう「仙人」のイメージは道教がルーツ。実は道教を構成する要素は古くから我々の文化に入ってきているのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。