登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2), (4) |
登録年 | 2003年 |
スペイン南部のウベダとバエサの2つの都市は、9世紀にはイスラム教徒の支配されるもの13世紀にレコンキスタで取り戻され、街は16世紀に建築家アンドレス・デ・ヴァンデルヴィラなどによって、イタリアのルネサンス様式の都市計画で整備されました。ウベダとバエサには、当時の市庁舎やパラドール、大聖堂などが今でも残ります。
ここではウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ウベダとバエサの記念碑的建造物群について詳しくなること間違いなし!
ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群とは?
スペイン南部アンダルシア州にあるウベダとバエサは、お互いが約8kmほど離れていて、双子のような存在。ここは9世紀にはイスラム勢力に支配されたものの、13世紀にキリスト教徒たちによって奪還されました。この地域は、16世紀ころにオリーブや織物の生産によって発展し、それぞれの街はスペインにおいて初めて、イタリアのルネサンスの都市計画によって整備されました。
建築物の改修はルネサンスの建築家アンドレス・デ・ヴァンデルヴィラなどによって担当され、ウベダは市庁舎やパラドール(休息所)、大聖堂、病院、邸宅、上流階級の建造物などが存在し、バエサは広場や大聖堂、宮殿、大学などの公共性の高い建物が並ぶのが特徴。この地域は、イスラム時代にルーツを持つ石工の伝統があり、17世紀の終わりから19世紀の終わりまで最高の石積みの技術が見られ、アンドレス・デ・ヴァンデルヴィラの著作によってラテンアメリカの建築物にも大きな影響を与えました。しかし、17世紀になると衰退していったため、古い町並みはほぼそのまま残され、当時のイタリア風の町並みが保存されました。
ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ウベダとバエサの記念碑的建造物群が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
ウベダとバエサの16世紀の建築物と都市計画は、スペインにルネサンス様式を取り入れ、建築家アンドレス・デ・ヴァンデルヴィラによる著作によってラテンアメリカにも拡散されたという点。
登録基準(iv)
ウベダとバエサの中心部は、16世紀初頭のスペインにおけるルネサンス建築と都市計画が見られる最初期の例であるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ウベダとバエサという双子の都市は、16世紀に繁栄を極め、当時最先端のルネサンス様式を取り入れて改修され、現在でも当時の町並みが見られるのが特徴。そして、アンドレス・デ・ヴァンデルヴィラによる著作によってラテンアメリカにまで伝えられたという点で評価されています。
ちなみに、パラドールは休息所という意味がありますが、現在では古城とか修道院を改修した高級ホテルチェーンのことを指すのが一般的。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。