登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (3) |
登録年 | 2018年 |
韓国各地に残る山寺(サンサ)は、仏教における山岳寺院のことを指し、7〜9世紀にかけて創建された7つの寺院が世界遺産に登録。これらは、仏殿やあずまや、講堂、宿舎に囲まれた、屋根のない中庭である「マダン」という韓国特有の庭園を持ち、現在でも信仰が守られ、その伝統が守られています。
ここでは山寺(サンサ)、韓国の山地僧院がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、山寺について詳しくなること間違いなし!
山寺(サンサ)、韓国の山地僧院とは?
韓国における山寺とは、山岳僧院を指し、国内には多く存在し、ここでは韓国の仏教において信仰や修行、共同体の居住空間が一体化している寺院もあります。その中でも、7〜9世紀に創建された、通度寺(トンドサ)、浮石寺(プソクサ)、鳳停寺(ポンジョンサ)、法住寺(ポプチュサ)、麻谷寺(マゴクサ)、仙岩寺(ソナムサ)、大興寺(テフンサ)という7つの寺院が登録。特に通度寺は、現在の形になるのは17世紀ではありますが、韓国三大名刹にも数えられるほど。
この7つの寺院は、韓国独自の庭園様式でもある「マダン」が見られ、仏殿やあずまや、講堂、宿舎に囲まれた、屋根のない中庭であるのが特徴。ここには、自給自足の寺院の暮らし、僧侶の教育、韓国における禅の教義や瞑想など、伝統が今でも見られ、戦争や紛争によって被害を受けながらも信仰と修行の地として残り続けています。
山寺(サンサ)、韓国の山地僧院はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
山寺が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iii)
仏教は朝鮮半島では長い歴史を誇り、7つの山寺は7世紀から現在まで、韓国独自の仏教の文化が見られるもの。山寺は神聖な場所であり、仏教における精神修行の長い伝統を示すという点。
世界遺産マニアの結論と感想
韓国における山寺は、山岳寺院というだけでなく、韓国独自の仏教の文化が見られる場所であり、ここは居住空間を備えた聖域として精神修行が行われる場で、その伝統は今でも続くという点で評価されています。
ちなみに、通度寺は韓国の仏教界の最大勢力である曹渓宗(チョゲジョン)に属し、他にも世界遺産に登録されている「海印寺」も同じ宗派。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。