シドニーの世界遺産「シドニー・オペラハウス」とは?その魅力的な内部を含めて世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1)
登録年2007年

オーストラリア東南部にある最大都市シドニーには、20世紀を代表する革新的な建築物であるオペラハウスがあります。これはデンマークの建築家ヨーン・ウツソンの作品で、3つのコンクリート・シェルで構成される壮麗なオペラハウスは、オーストラリアのシンボル。

ここでは、シドニー・オペラハウスがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、シドニー・オペラハウスについて詳しくなること間違いなし!

目次

シドニー・オペラハウスとは?その魅力について解説

シドニー・オペラハウス
画像素材:shutterstock

ニューサウスウェールズ州の州都であるシドニーは、オーストラリアで最大の人口を誇る経済の中心地でもあります。オペラハウスは街の北側にあるポート・ジャクソン湾に突き出した、ベネロング・ポイントの要塞跡に建造されたもの。デンマークの建築家ヨーン・ウツソン(1918〜2008年)によって港の景観に馴染むように設計され、20世紀建築の傑作でもあります。

シドニー・オペラハウス
画像素材:shutterstock

1954年にニューサウスウェールズ州首相ジョゼフ・カールによってコンサートやオペラが公園できる大きなコンサートホールのデザインの募集を行いました。その結果、デンマークのヨーン・ウツソンのデザインが選ばれ、1959年に着工が開始。

しかし、3つのコンクリート・シェルという独特の屋根を組み合わせた構造であったため、工事は難航。1966年にウツソンは政府と折り合いが合わず、設計担当を辞任。その後、デザインは少しずつ変更され、1975年に完成しました。1979年には世界最大級のパイプオルガン「グランドオルガン」も完成。建物の最も高い部分は183mで、屋根の白いシェルはタイルが105万枚以上も使われています。

内部の構造はどうなっているの?

シドニー・オペラハウス
画像素材:shutterstock

内部には、2679席のコンサートホール、1507席のジョーン・サザーランド劇場(旧オペラ劇場)、544席のドラマシアター、398席のプレイハウス、364席のスタジオシアターがあり、「オペラハウス」という名前であるものの、オペラ以外でも、オーケストラの演奏会やミュージカル、演劇、ピアノの演奏会など、さまざまな演目が行われています。

ウツソンとの間でオペラハウスの一部内装を再デザインするという合意をとれたということもあり、レセプションホールはウツソンの案のものに変更されています。

シドニー・オペラハウスはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

シドニー・オペラハウス
画像素材:shutterstock

シドニー・オペラハウスが評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
オペラハウスは20世紀でも最も優れた建築作品の一つであるという点。

※周辺の風景に馴染むように建造された都市の彫刻として美しいという点から登録基準(i)だけで登録された珍しい世界遺産。ちなみに、2007年の登録時はウツソンは生存していて、作者が生存中に世界遺産に登録されたという珍しいもの。

世界遺産マニアの結論と感想

登録基準(i)だけで登録された世界遺産は、インドのタージ・マハルと、カンボジアのプレアヴィヒア寺院だけなので、人類が作り出した建築物の傑作としては最上級と評価されています。

そもそも「オペラハウス」という名前ではあるので、ウツソンは現在のコンサートホールでオペラの公演を行うようにする予定だったのですが、彼が離脱した後はコンサート専用のホールへと変更されました。一応、ジョーン・サザーランド劇場でもオペラはできるので、オペラハウスとしての機能は今でもあるのですが…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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