登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (4) |
登録年 | 1992年 |
アメリカ南部のニューメキシコ州タオス郊外に残る集落は、14世紀からネイティブアメリカンのプエブロ族が住み続ける集合住宅。日干し煉瓦で造られた家々は、アメリカにおいて人が住む最古の家とされています。
ここではタオス・プエブロ(プエブロ・デ・タオス)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、タオス・プエブロについて詳しくなること間違いなし!
タオス・プエブロ(プエブロ・デ・タオス)とは?
ニューメキシコ州北部にあるタオスは、ネイティブアメリカのプエブロ族が今でも150人ほど暮らす地。ここはリオ・グランデ川とその支流が集まる場所に14世紀に築かれた集落で、今日まで残るネイティブ・アメリカンの邸宅が見られるというのが特徴です。
これは日干しレンガを積み上げ、泥で塗り固めるという技法で、昼は太陽を吸収して、夜は熱を放射するために温かいという、古くからここに暮らす人々の知恵が詰まったもの。タオス川を挟んで北と南にそれぞれ5階建ての邸宅が残っていて、これはプエブロ族の住宅でも最大のもの。最古のものは14世紀のもので、他にも儀式を行う地下室や17世紀に築かれた教会の遺跡などが残っています。
プエブロ族の家族は初めは一つの部屋に住み、家族が多くなったら部屋を増やしていくという伝統があり、現在残る集合住宅は少しずつ拡大した結果であるということ。ここはトウモロコシなどの栽培で定住を続けてきたプエブロ族の文化が現在でも生き続ける地でもあります。
タオス・プエブロ(プエブロ・デ・タオス)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
タオス・プエブロが評価されたのが、以下の点。
登録基準(iv)
タオス・プエブロは、アメリカ大陸古来の建築物が並び、彼らの生きた伝統がそのまま残っているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
タオス・プエブロの集合住宅は、アメリカのネイティブ・アメリカンの中でもヨーロッパ人が入植する前の文化が見られる建築物であるという点で評価されています。
ちなみに、プエブロ族のルーツは、モゴヨン族とホホカム族、アナサジ族。ちなみに、アナサジ族はこれから北方にあるメサ・ヴェルデの遺跡を築いた民族で、彼らの集落もマンションのようになっていることから繋がりが見られますね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。