レバノンの世界遺産「ティルス(スール)」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3), (6)
登録年1984年

ティルス(スール)は、紀元前2750年前に建設された、フェニキア人の都市遺跡。かつては地中海を支配し、カルタゴのような植民都市を多く設立するほど繁栄しましたが、十字軍時代の終わりには衰退。現在のティルスはスールという小さな漁村になっており、ローマ時代の遺跡が残っています。

ここでは、ティルスがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ティルスについて詳しくなること間違なし!

目次

ティルスとは?

画像素材:shutterstock

首都ベイルートから南に83kmの位置にあるティルスは、かつてカルタゴなどの植民都市を地中海各地に築くほどに繁栄した都市でした。なんと紀元前2750年前に設立されたとされ、世界でも長い歴史を持つ都市の一つ。アレキサンダー大王によって支配されると、ギリシャやローマに支配されるように。しかし、その頃のティルスの街は海に沈んでしまい、現在の「ティルス」として残る遺跡はローマ時代に建造されたもの。

ティルスのおもな産業は貝紫(ロイヤルパープル)で、王や貴族などが好んだものでした。そして、彼らは高い建築技術を持っており、ティルスの建築家がエルサレムのソロモン神殿の設計に関係していると言われたほど。

現在のスールの町に残る遺跡は、ローマ時代のものが多く、浴場や列柱道路、住宅街などが点在。特に2万人が収容できたヒッポドローム(戦車競技場)は圧巻のスケール。そして、12世紀に建築された大聖堂や十字軍時代の城壁などが残ります。

ティルスはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ティルスが評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
ティルスは海や陸を越えて商業の中心地であり、各地方から多くのものが集まり、大いに栄えました。遺跡にはティルスの商人の富が見られる建造物が多く見られるという点。

登録基準(vi)
航海士であり、また商人であったフェニキア人は、アルファベットをオリエントやヨーロッパに広めたことから、言語の発展に影響にも与えているということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ティルスはかつてフェニキア人の本拠地として、地中海世界で多大な影響を与えていました。そして、彼らが伝えたのは、アルファベットや建築法など、さまざまな文化を地中海やオリエントに広めていったのです。

しかし、アレクサンダー大王を含めさまざまな王朝や集団によって破壊され、現在のティルス(スール)は小さな漁村が点在する地になりました。そのおかげでローマ時代の遺跡が綺麗に残った…という不幸中の幸いでもあるのです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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