イタリアの世界遺産「ヴァル・ドルチャ」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(4),(6)
登録年2004年

イタリア中部・トスカーナ地方にあるヴァル・ドルチャ(ドルチャ渓谷)は14〜15世紀に都市国家であったシエナによって作られた田園が続くエリア。ここは円錐形の丘の荒れ地が緑の農地に変えられ、街道沿いに糸杉が植えられていき、人間による開発が自然の美しさを高めたというのが特徴。これらの田園風景は多くのルネサンスの芸術家に影響を与えていきました。

ここではヴァル・ドルチャがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ヴァル・ドルチャについて詳しくなること間違いなし!

目次

ヴァル・ドルチャとは?

ヴァル・ドルチャ
画像素材:shutterstock

ヴァル・ドルチャ(ドルチャ渓谷)は、イタリア中部のトスカーナ州とウンブリア州との州境に広がる広大な渓谷で、小高い丘と平原が広がるという地形。渓谷には古代から人々が住んでいてローマ帝国時代に発展したものの、中世には農業と牧畜が衰退してしまい、ここはバチカンに向かう巡礼路として利用されていました。

その後、13〜14世紀に繁栄した都市国家シエナの商人たちによって、農業基盤を確保するために石灰質の土壌だったこの地を投資。荒れ地は緑の広がる農地へと開墾され、街道沿いの丘の上には街や村が築かれていき、要塞や邸宅、教会などが建造されました。ここでは世界遺産に登録されたピエンツァを始め、いくつもの街が点在し、それぞれの街や村を結ぶ街道には糸杉が植えられていきました。

この地域は、穀物、ブドウ、オリーブ、果物、野菜などが植えられ、牧草地も点在。ここは視覚的にも美しい田園を築いていったため、自然と調和した景観は、シエナで流行した優美な絵画を目指したシエナ派など、多くのルネサンスの芸術家たちにも影響を与えました。16世紀にシエナが衰退した後は大きな開発もされなかったため、この田園風景はそのまま残されています。

ヴァル・ドルチャはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ヴァル・ドルチャ
画像素材:shutterstock

ヴァル・ドルチャが評価されたのが、以下の点。

登録基準(iv)
ヴァル・ドルチャは、ルネサンス時代の政治と関係していて、美しい景観を作るためにこの地の風景そのものが再度デザインされ直されたという特殊な風景が見られるという点。

登録基準(vi)
ヴァル・ドルチャの人と自然によって調和された田園風景は、ルネサンス期に活躍したシエナ派の画家たちによってテーマにされ、ルネサンスのシンボルとみなされるようになり、風景画の発展に大きな影響を与えたということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ヴァル・ドルチャは、シエナの商人によって土壌が改良された結果、緑の丘と糸杉の街道が続く美しい風景が広がるようになりました。この景観はシエナ派などのルネサンスの画家たちに影響を与え、風景画の発展に繋がったという点で評価されています。

現在のヴァル・ドルチャは、ワインとチーズで有名。特にピエンツァでは、黒いワックスがコーティングされた独特のチーズで知られます。チーズは酸味が溢れ、まろやかな味わい。現地で造られたワインとの相性もバグツン!

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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