イギリスの世界遺産「ウェールズ北西部のスレート関連景観」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (4)
登録年2021年

ウェールズ北西部にあるスノードン山周辺は、スレート(粘板岩)の産地で、石切り場や鉱山、人々が住んだ邸宅や資産家のカントリー・ハウス、狭軌鉄道、港など、産業革命時に繁栄した姿を現在に残します。そして、ここで磨かれた技術や技術者たちは世界のスレート産業で活躍したということも評価。

ここではウェールズ北西部のスレート関連景観がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、スレート関連景観について詳しくなること間違なし!

目次

ウェールズ北西部のスレート関連景観とは?

画像素材:shutterstock

ウェールズ北西部に位置するスノードン山は1085mとイギリスでも4番目の高さを誇ります。スノードン山を中心としたスノードニアは、古代ローマ時代から続くスレート(粘板岩)の産地。おもにスレートは防水性や耐久性に優れていて、屋根に使用されることが多かったもの。18世紀〜21世紀世紀半ばには、スノードン山の中腹には石切り場や鉱山などが作られ、ここで採掘されたスレートを工場で加工し、港へと運んでいく鉄道などが築かれていきました。

工場主たちは資産家となり、広大なカントリー・ハウスが築かれ、他にもスレート産業による恩恵もあり、ここで住む人々のために教会や礼拝堂、学校、図書館などの公共施設なども建造されていきます。

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19世紀後半まで、このウェールズ北西部にある採掘場や鉱山などは、屋根スレートや床スラブの生産量は世界の3分の1になるほどに。ジョージ王朝時代にスレートは重宝され、世界の建築様式にも多大な影響を与えます。

ここで採用された技術は、専門家によって、アメリカ、アイルランド、ヨーロッパなどに広められていきました。そして、狭軌鉄道はアメリカだけでなく、アジアやアフリカ、オーストラリアにまで受け入れられるようになったのです。

ウェールズ北西部のスレート関連景観はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

スレート関連景観が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
ウェールズの北西部のスレート産業は、18世紀〜21世紀世紀半ばまでに技術や労働者、知識など、ヨーロッパだけでなく、アメリカのスレート産業のモデルとなったという点。

登録基準(iv)
ウェールズ北西部のスレート採掘場や鉱山では、当時は産業革命ということもあり、山岳地帯の資源を加工して港へと運ぶという狭軌鉄道システムを筆頭に、英国の革新的な技術が見られたということ。

世界遺産マニアの結論と感想

スノードニアは古代ローマからスレートの産地でもありましたが、18世紀から産業革命の一環としてスレート屋根などを代表とした、スレートの一大産地に。ここでは石切場や鉄道システムなど、革新的な技術が見られ、それがモデルとなり、世界中にここで確立された技術やエンジニアたちが活躍するになったという点で評価されています。

ちなみに、世界遺産に登録されている、ウェルシュ・ハイランド鉄道とフェスティニオグ鉄道は、世界遺産に登録されているのですが、保存鉄道として現在も運行しているので「世界遺産に乗る」という、なかなかできない体験が楽しめますよ。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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