アメリカの世界遺産「ヨセミテ国立公園」とは?ハーフドームを含めて世界遺産マニアが解説

  • URLをコピーしました!
登録区分自然遺産
登録基準(7),(8)
登録年1984年

アメリカ西部・カルフォルニア州の中央部にあるヨセミテ国立公園は、氷河によって造られた花崗岩の地形が広がっています。ここにはハーフドームやエル・キャピタン、ジャイアントセコイアなど独特の風景が見られ、ウィルダネス(手つかずの自然)の中にさまざまな動植物が生息。

ここでは、ヨセミテ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ヨセミテ国立公園について詳しくなること間違なし!

目次

ヨセミテ国立公園とは?

画像素材:shutterstock

ヨセミテ国立公園は、カリフォルニア州中央部にあり、ここはヨセミテ渓谷を中心に広がる約3000平方kmもの国立公園。およそ1000万年前に形成されたシエラネバダ山脈によって深い渓谷が出現。ここは山脈の西側に広がり、およそ300万年〜1万絵前に氷河によって削られた地形で、絶壁や円錐形の岩山、モレーン(氷堆積)、U字谷、氷河湖、滝などが点在します。

この地には古くからネイティブ・アメリカンが住んでいたものの、19世紀半ばになるとゴールドラッシュで白人が訪れるようになり、ここは白人旅行者によってハイキングの場へと変化。次第に観光開発されると、自然保護運動が盛んになり、スコットランドから博物学者ジョン・ミューアが移住し、ヨセミテが氷河によって形成されたという説を発表。

画像素材:shutterstock

さらに、彼は保護を訴えかけるために講演会や論文などの活動を続けると、当時の大統領セオドア・ルーズベルトまで訪れるようになり、1890年に国立公園に指定されました。

この公園は「ウィルダネス(手つかずの自然)」が95%も占めていて、アメリカの中でも自然保護活動が盛んな土地でもあります。しかし、観光客が多く訪れることから、ゴミや自動車のガスなど、大気汚染によって深刻な被害を受けました。よって現在シャトルバスの利用を推奨していて、荷物の持ち込みも制限していますが、観光客が持ち込むゴミ問題はなかなか解決しないというのが現状。

野生動物と植物

画像素材:shutterstock

園内の標高は671m〜4000mにも及ぶため、標高によって植物分布が異なるというのも特徴。標高が低いエリアは、針葉樹林も広がっていて、アメリカグマ、ハイイロギツネ、ミュールジカなどの多くの哺乳類が生息、標高が高いエリアは低木が点在するようになり、キバラマーモットなど、貴重な動物も見られます。園内は、アメリカの国鳥であるハクトウワシも見られ、ここには250種の鳥類が生息。

登録されている主な構成遺産

エル・キャピタン

画像素材:shutterstock

ヨセミテ渓谷の北側に位置する岩山で、花崗岩の一枚岩としては世界一の大きさ。「エル・キャピタン」とは、スペイン語で「岩の族長」を意味して、かつてこの岩がネイティブ・アメリカンの族長の名前で呼ばれていたことから由来するとか。落差1000mの絶壁があることが有名で、ロッククライミングの聖地でもあります。

ハーフドーム

画像素材:shutterstock

ヨセミテ渓谷の東側に位置する、半球を割ったかのような形状からハーフドームという名が付けられました。ここはかつて隆起した花崗岩が氷河にとって削られたことによって形成。渓谷の底からは1470mの高さがあり、ここもロッククライミングのスポットに。

ジャイアント・セコイア(セコイアデンドロン)

画像素材:shutterstock

現存する最も巨大な樹木であり、最高で80mもの高さになる木も。樹齢は1000年以上も個体も存在します。園内にはワウォナ・ツリーという高さ69mのジャイアント・セコイアがあったことで有名で、トンネルが掘られていて車も通れる広さがあったことから、絶好の写真撮影スポットでした。

しかし、1969年2月、雪の重みに耐えられずに倒壊。現在は倒壊した姿を眺めることができます。

ヨセミテ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ヨセミテ国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
ヨセミテにはハーフドームやジャイアントセコイア、氷河湖など、他にはない独特の自然が見られるという点。

登録基準(viii)
ハーフドームやエル・キャピタンなど、氷河によって削られた花崗岩の独特の地形が生まれ、氷河作用の影響が多く見られるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ヨセミテ国立公園は、ジョン・ミューアがここを氷河作用の見られる独特の地形で保護すべきエリアであると熱心に活動するほどに、その絶景を眺めることができるという点が評価されています。

今でも年間400万人以上の観光客が訪れる公園ではありますが、観光客の影響でオオカミがいなくなり、ここに住んでいたグリズリー(ハイイログマ)やビッグホーン(オオツノヒツジ)も絶滅。運営という面では仕方ないのですが、人間が思っている以上にゴミや大気汚染というのは、動物に大きな影響を与えているようです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

目次
閉じる