インドといえば、タージ・マハルで有名ですが、これはあくまでも霊廟。実は国内にはムガル帝国や各地の王たちによって壮大な城塞が築かれ、これもまたインドらしい建造物なんですよ。
その堅固で美しい外観から世界遺産に登録されていますが、世界遺産として登録されている城はいくつあるでしょうか?ここでは世界遺産に登録されたお城を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説していきましょう。
アーグラ城塞
首都ニューデリーから南へ約200kmの位置にあるアーグラは、イスラム王朝であったムガル帝国の首都が一時的に置かれていた場所。ここの城塞は、第3代アクバル帝によって1565〜1573年に築かれたもの。
赤砂岩で築かれたことからレッド・フォートとも呼ばれますが、内部には美しい宮殿や壮麗なモスクなどが並び、これらはムガル帝国時代の繁栄の様子が今でも分かるもの。
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赤い城(レッド・フォート)の建造物群
インドの首都デリーの中心部に位置する広大な城で、ムガル帝国の第5代皇帝シャー・ジャハーンが、アーグラから遷都した際に居城としたもの。城は1639〜1648年にかけて建造され、赤い砂岩を使用したことから「赤い城(レッド・フォート)」と呼ばれます。
城内にある建築物はイスラムの建築様式を基本としつつも、ペルシャやヒンドゥー教の影響なども見られます。
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チットールガル城/ラージャスターンの丘陵城塞群
インド西部・ラージャスターン州南部にあるチットールガルはかつてヒンドゥー教の王国であったメーワール王国(8〜20世紀)の首都であった場所。ここは9世紀に首都になると、城では16世紀まで独特の文化や芸術が花開きましたが、ムガル帝国のアクバル帝によってチットールガルは陥落。この地の人々はムガル帝国に対して激しく抵抗したことで知られます。
城にはヒンドゥー教寺院が残っていますが、ここのシンボル的存在がヴィジャイ・スタンバ(勝利の塔)。これは15世紀に近隣のマルワール王国に勝利したことを記念したもの。もう一つの塔はキルティ・スタンパ(名誉の塔)呼ばれ、これはジャイナ教徒のために12世紀に建造されたもの。
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アンベール城/ラージャスターンの丘陵城塞群
インド西部・ラージャスターン州東部にあるアンベールは、かつてアンベール王国(11〜20世紀)の首都でもあった場所。ここは16世紀にムガル帝国のアクバル帝と同盟を結んでいたためにイスラム建築の影響も見られます。そして、城はアンベール王国のマーン・シング1世によって100年以上もかけて改築が繰り替えされ、豪華な装飾が施されてきました。
城内にある「世界で一番美しい門」とされるガネーシャ門、壁や天井に鏡が使用された「鏡の間」、幾何学模様の庭園など、ムガル帝国時代の影響が見られるもの。
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ジャイサルメール城/ラージャスターンの丘陵城塞群
パキスタンとの国境近くにあり、タール砂漠の中央部にあるオアシス都市ジャイサルメール。ここは古くから中継貿易で栄え、町の中央部にある丘の上には、12世紀にラーワル・ジャイサル王によって城が建造。城内には美しい宮殿や寺院などが築かれました。
城内は古い邸宅が続く迷路のようになっていて、その中に7階建ての美しい宮殿や、12〜15世紀に建造されたジャイナ教の寺院などが点在。
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世界遺産マニアの結論と感想
インドのお城はどちらかというと、城壁に囲まれた要塞都市の役割が大きいですが、防御機能だけでなく、美しい装飾がなんといっても魅力!ぜひディープに楽しんでくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。