スーダンはアフリカ大陸でも北部に位置し、面積は3番目に広い国。北部は砂漠で、南へ行くほどに肥沃な土地が広がっていきます。現在は内戦が続く国ですが、古代エジプト時代はここからファラオが出るほどに勢力を持つ時期もありました。ナパタ地方やメロエ島にはピラミッドなどが残る遺跡があるものの、世界遺産はいくつあるでしょうか?
ここでは、スーダンの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
ゲベル・バルカルとナパタ地方の遺跡群
ゲベル・バルカルは、スーダンの首都ハルトゥームから北へ約400kmの距離にある古代遺跡。ナパタ地方には5つの遺跡が残っていて、これらはアフリカ最古の黒人王国のクシュ王国のもの。遺跡は、ナパタ文化(紀元前900〜270年)とメロエ文化(紀元前270年〜紀元350年)の2つの時期に分けられます。
クシュ王国3代目の王・ピアンキ(ピイ)がエジプトに侵攻して、エジプト第25王朝を築くと、この地は首都に選ばれ、ヌビア独自の小さなピラミッドが約82基、他には神殿、王族の墓などが残っています。
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メロエ島の考古遺跡群
メロエはスーダンの首都ハルツームから北東へ約250km。ここは紀元前8世紀から紀元4世紀まで栄えたクシュ王国の王都であった場所で、紀元前4世紀頃に当時の首都であったナパタから遷都されました。よって、王族の埋葬地もこの地に移転。
ここにはエジプト風のピラミッドや神殿など、壮大な都市が造られました。4世紀にはエチオピアのアクスム王国に支配されてしまうものの、かつてアフリカ中部から地中海まで征服した広大な王国の跡が今でも残っています。
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サンガネーブ海洋国立公園とドンゴナーブ湾=ムカッワー島海洋国立公園
スーダンの海岸から約25kmの位置するサンガネーブ海洋国立公園は、紅海唯一の環礁。サンゴ礁には固有種と希少種を含めて300種を越える魚類が生息しています。
スーダン北部最大の港ポートスーダンから海岸沿いに北約125kmに位置するドンゴナーブ湾と近海のムカッワー島は、サンゴ礁、マングローブ、海草藻場、砂浜などの自然環境が残り、海鳥、海洋哺乳類、魚類などが住み、絶滅危惧種のジュゴンが多く生息するエリアでもあります。
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世界遺産マニアの結論と感想
スーダンの世界遺産としては3件。意外なことにこの地にもピラミッドが見られ、古代エジプトとの交流が見られるのが特徴。さらに紅海沿いには美しいサンゴ礁が広がっていて、絶滅危惧種も暮らしていたりと、文化遺産と自然遺産ともに豊富!ぜひディープに楽しんでくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。