屋久島にある白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)は苔で覆われた原生林は『もののけ姫』にインスピレーションを与えたとされる場所。県内でも有数の観光地で世界遺産に登録されていると思いきや…実は世界遺産じゃないんです。これだけ有名な観光地なのになぜ?
ここでは白谷雲水峡は、なぜ世界遺産でないのか?世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、白谷雲水峡について詳しくなること間違いなし!
白谷雲水峡とは?

屋久島でも北部の宮之浦川沿いの渓谷で、九州でも有数の景勝地。ここは花崗岩の浸食によって形成された岩が広がっていて、雨が多いエリアであることから原生林が広がっています。標高600〜1050mの位置にあり、樹齢3000年の「弥生杉」など樹齢の長い屋久杉などが多く見られるのが特徴。照葉樹の足下はコケやシダで覆われているという幻想的な風景で、渓谷沿いの「苔むす森」は宮崎駿監督が訪れ、映画『もののけ姫』では非常によく似た風景も登場するほど。
ウォーキングコースも充実していて、標高1050mの地点にある「太鼓岩」は絶景ポイントであり、周囲を一望できます。
白谷雲水峡はなぜ世界遺産として登録されないの?



白谷雲水峡は観光客には人気のあるスポットではありますが、世界遺産としては登録されていません。これはなぜでしょうか?
屋久島の全域が世界遺産に登録されていると思いきや、実は中央部から西側のみの登録で、その登録エリアの周囲にあるバッファゾーン(緩衝地帯)も市街地からかなり離れています。白谷雲水峡は標高も低く、観光の拠点にもなる宮之浦港から割と近いということもあり、景観は美しいのですが、世界遺産として保護すべきエリアというほどではないというのが現実。
世界遺産マニアの結論と感想
残念ながら白谷雲水峡は世界遺産ではありませんが…あくまでも世界遺産に登録されていないというだけで、その自然の美しさは誰もが知るところです。そして、お気軽なウォーキングコースが多いことから、世界遺産エリアまで行かずとも屋久島の魅力を十分に味わうことができるでしょう。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。