登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (3) |
登録年 | 1992年 |
タイの東北部のコラート高原にあるバーンチエン遺跡は、東南アジアの先史時代の集落跡で、ここでは彩文土器が多く発見。そして、世界でも比較的早期に稲作が行われた地でもあったということでも有名です。
ここではバーンチエン遺跡がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、バーンチエン遺跡について詳しくなること間違いなし!
バーンチエン遺跡とは?
タイ北東部のウドーンターニー県・ノーンハーン郡にあるバーンチエンという小さな村では、1966年に彩文土器が発見されると、その後の調査によってここは少なくとも紀元前1500年頃から紀元3世紀にわたって集落と埋葬地として利用されてきた場所ということが分かりました。
ここでは豚を家畜として飼っていたとされ、東南アジアでも最も古い稲作が行われていた跡も見つかり、高度な農耕文明の存在が明らかになりました。そして、彩文土器をはじめに陶器や青銅器、ガラスなどの副葬品が多く発掘されることから、それらを製造できる技術が存在していたと考えられています。
これらはアジアにおいても黄河文明やメソポタミア文明とはまた異なった、東南アジア独自の文明が存在したということを証明するものでもありますが、この地に暮らした民族に関しては不明で、まだまだ分からないことだらけでもあります。
バーンチエン遺跡はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
バーンチエン遺跡が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iii)
バーンチエン遺跡は、東南アジアで独自に発展し、この地に住む人々によって紀元前1500年に始まった文化や社会、科学技術の発展が見られ、この地域に広がっていたということを証明するものであるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
バーンチエンの遺跡は、少なくとも紀元前1500年前からここで独自の文明が築かれたということを証明するものである、東南アジアで独自に発展した文明であったという点で評価されています。
ちなみに、バーンチエンの集落の成立に関しては、発見当初は紀元前4630年というすごく古い遺跡であるという説もあったのですが、人骨や動物の骨を使って調査したところ紀元前1500年頃という結果が出たので、それほど古くはないともされています。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。