登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2), (4) |
登録年 | 1999年 |
ブラジル南東部にある標高約1100mの高地にあるディアマンティーナは、ここはポルトガル語で「ダイヤモンド」を示すだけあって、18世紀にダイヤモンド採掘で繁栄した植民都市。ポルトガルの石畳の町並みをモデルにしていて、バロック様式の建造物が並び、特に聖フランスシス教会はヨーロッパと先住民の文化が交差した建築様式が見られます。
ここではディアマンティーナ歴史地区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ディアマンティーナについて詳しくなること間違いなし!
ディアマンティーナ歴史地区とは?
ブラジルの南東部・ミナスジェライス州にあるディアマンティーナは、18世紀に標高約1100mの高地に建造されたポルトガルの植民都市。ここはポルトガル語で「ダイヤモンド」を示すだけあって、1720年代にダイヤモンドの鉱脈が発見され、採掘者が入植し、150mもの高低差がある渓谷に沿って現在の歴史地区が建造されました。ここは他のブラジルの都市と異なり、木造のバロック様式の建造物が特徴で、ここは当時の宗主国であったポルトガル様式の石畳の通り沿いに18〜19世紀の白地にカラフルな色が加えられた邸宅が並びます。
教会と邸宅は同じような建築様式で建造されていて、おもに教会の塔は一つだけ置かれているのが特徴。特に聖フランスシス教会には、幾何学的な木彫りの装飾が施されていて、ヨーロッパと先住民の文化が交差した建築様式が見られます。歴史地区は18世紀に開拓者や採掘者、ポルトガル王室から派遣された役人などによって築かれ、先住民の文化に適応しながら独自の文化を築き上げた都市の様子がよく分かるというもの。
ディアマンティーナ歴史地区はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ディアマンティーナが評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
ディアマンティーナは、ブラジルの開拓者やダイヤモンドの採掘者、ポルトガル王室の代理人などにより、18世紀のヨーロッパの都市をモデルにアメリカの先住民文化を適応し、独創的な文化を築き上げてきたということを示すという点。
登録基準(iv)
ディアマンティーナの都市と建築物は、自然景観の中に統合されていて、人間の深き探求心による開拓精神によって築き上げてきた都市の例であるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ディアマンティーナは、ダイヤモンドによって繁栄したことから、開拓民や採掘者、ポルトガル本国からの役人などが集まり、ここはヨーロッパの都市をモデルに先住民の文化に適応した独特な文化が見られる建造物が並ぶという点で評価されています。
ちなみに、首都ブラジリアを建設した、ブラジル22代大統領のジュセリーノ・クビチェックはこの地が出身地。彼は早くに父を亡くし、母親の少ない収入で育った苦労人でもあります。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。