登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (10) |
登録年 | 2021年 |
奄美大島は「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の構成資産の一つ。奄美大島は本土4島を除くと5番目の大きさを誇り、ここにはアマミノクロウサギを含めた絶滅危惧種が多く見られます。ところで、奄美大島はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!
ここでは奄美大島がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、奄美大島について詳しくなること間違いなし!
奄美大島とは?どのくらいの大きさなの?
鹿児島市と沖縄本島のほぼ中間に位置する、総面積約712平方kmの島。東京23区に比べると少し広い程度ではありますが、日本では本土4島を除くと5番目に大きさを誇る島でもあります。島は奄美諸島全体をカバーする奄美群島国立公園の一部で、世界遺産として登録されているのは、島中央部の湯湾岳(標高694m)、油井岳(標高483m)、烏帽子山、ヤクガチョボシ岳、フナンギョの滝などの原生林が広がるエリア。
特別天然記念物でもあるアマミノクロウサギは、この島と徳之島でしか生息しない絶滅危惧種で、1属1種で近縁種は存在しないという非常に珍しいウサギ。これはウサギ科の仲間の中でも原始的な種に近いとされています。他にも奄美諸島の固有種である、カラス科カケス属のルリカケスという絶滅危惧種の鳥類も生息。
奄美大島はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
奄美大島が評価されたのが、以下の点。
登録基準(x)
世界でも有数の多様な生態系が見られるエリアで、日本の陸生脊椎動物の約57%が生息し、日本の固有種の44%が暮らしています。特に登録エリアに生息している哺乳類は62%、陸生爬虫類は64%、両生類は86%が固有種であるという貴重なエリア。そして、アマミノクロウサギやイリオモテヤマネコ、オキナワトゲネズミ、ヤンバルクイナなど、固有種であり絶滅危惧種が見られるのも特徴です。
世界遺産マニアの結論と感想
奄美大島は「東洋のガラパゴス」とも称され、アマミノクロウサギやルリカケスなど固有種であり、絶滅危惧種が多く見られるという点で評価されています。
ちなみに、ルリカケスは1965年から鹿児島県の県鳥となっています。しかし、奄美諸島でしか見られない天然記念物なので、県民であっても普段なかなか見られないという可哀想な展開に。さらに沖縄県の県鳥・ノグチゲラも絶滅危惧種でめったに見られません。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。