青森県の世界遺産「小牧野遺跡」とは？世界遺産マニアが解説

小牧野遺跡は「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成遺産の一つ。ここは台地の上に築かれた直径55mもの大型ストーンサークルを中心とした遺跡。ところで、小牧野遺跡はなぜ世界遺産なのでしょうか？意外と知ってそうで知らない！

ここでは小牧野遺跡がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、小牧野遺跡について詳しくなること間違いなし！

小牧野遺跡とは？

青森県青森市の郊外、野沢小牧野にある遺跡。青森平野を一望できる台地の上にはストーンサークルがあり、これは縄文時代後期に作られたもの。環状列石は三重の輪になっていて、さらに一部分が四重となる列石もあり、直径は55mにもなります。石垣のような並べ方は珍しく、これは「小牧野式」と呼ばれるもの。

環状列石の周辺からは土偶や石器だけでなく、多くの土器が発掘されています。そして、三角形の岩版が400点以上発見されていることから、ここでは環状列石を中心として祭祀が行われていたと考えられるもの。

小牧野遺跡はどんな理由で世界遺産に登録されているの？

小牧野遺跡が評価されたのが、以下の点。

登録基準（iii）
北海道・北東北の縄文遺跡群では、土器や土偶などの遺物、墳墓、土塁、ストーンサークルなどが発掘され、これらは世界的に珍しい定住型狩猟社会の文化を示すものであるということ。

登録基準（v）
北海道・北東北の縄文遺跡群は定住地の出現から成熟期までの土地利用が見られ、縄文時代の人々は、食料が採れる川の近くや干潟、森など、農耕社会のように定住地を大きく変えることなく、自然と適応しながら狩猟採集生活を維持してきたということを示しているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

小牧野遺跡は直径55mものストーンサークルがあり、周辺からは土器や石器などが発見されていることから、当時の狩猟社会の文化が見られるという点で評価されています。

ちなみに、遺跡には墓石らしいものも点在していて、どれも個性があることから、どうやら既に身分制度が存在していたのでは？という推測されています。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。