登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7), (9) |
登録年 | 2006年 |
コロンビア本土から西へ約500kmの距離に位置するマルペロ島は、周辺の海域を含めた広大な海洋公園になっていて、東部熱帯太平洋でも最大の禁猟区。ここにはさまざまな海流が集まり、海底山脈の入り組んだ地形に大型捕食魚、特にシュモクザメやクロトガリザメ、ジンベエザメなどが多く生息していて、陸地はアオツラカツオドリの営巣地にもなっています。
ここではマルペロ動植物保護区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、マルペロ動植物保護区について詳しくなること間違いなし!
マルペロ動植物保護区(マルペロ島)とは?
コロンビアの太平洋岸から約500kmも離れた海洋保護区で、ここは35平方kmの小さな島を中心とした広大な海域が登録。島そのものは小さいですが、水深は3400mもあり、マルペロ海底山脈の頂点部分が島となっているのです。そのため、敷地内には洞窟やトンネルなど、変化に富んだ地形が広がっている上に、カリフォルニア海流、北赤道海流、赤道反流など、8つの海流が交わるため、魚類や甲殻類など、さまざまな生物が見られるのが特徴。
ここは東部熱帯太平洋で最大の禁猟区となっていて、大型捕食魚である、シュモクザメやクロトガリザメ、ジンベエザメなどが多く見られ、394種もの魚類が生息。特に深海ザメのメガマウスが見られることでも有名です。マルペロ島は岩だらけではあるものの、アオツラカツオドリのコロニーが存在し、ガラパゴス・ミズナギドリなどの固有種が生息しているのが特徴。
マルペロ動植物保護区(マルペロ島)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
マルペロ動植物保護区が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
マルペロ動植物保護区は、さまざまな海流の合流点であり、険しい海底山脈に多くの海洋生物が生息し、特に大型の捕食魚が多く保護されているエリア。「海のオアシス」としてダイバーにも評価されるほど美しい海であるという点。
登録基準(ix)
マルペロ動植物保護区は、東部熱帯太平洋で最大の禁猟区。さまざまな海流の合流点であり、多様な生態系を保護するエリアでもあります。そのため、ここはサメなどの大型捕食魚による食物連鎖がそのまま保護されていて、魚類やサンゴ、軟体動物など、東熱帯太平洋の海洋生物の維持や分散などにも貢献しているということ。
世界遺産マニアの結論と感想
マルペロ島は、小さな島ではあるものの、ここは海底火山の頂点であり、8つの海流が交わる地であるという、東太平洋でも非常に恵まれた場所。ここは禁猟区として保護していることで、サメなどの大型捕食魚によって形成される生態系がそのまま残っているという点で評価されています。
ちなみに、世界最大の堆積を誇るジンベエザメも、最大で全長709mものサイズが確認されたメガマウスも、どちらもこんな図体なのにもかかわらず、食事はプランクトンがメインとなっていてます。よって、どちらも海中で出会っても安心できるタイプのサメ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。