イスラエルの世界遺産「人類の進化を示すカルメル山の遺跡群:ナハル・メアロット(ワディ・エル=ムガーラ)の洞窟群」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3), (5)
登録年2012年

イスラエル北部に位置するカルメル山地域の西斜面には、50万年に渡る人類の進化を示す、南西アジアの初期人類が暮らしが見られる遺跡があります。ここにはネアンデルタール人や旧石器〜中石器時代の洞窟が並び、これらは狩猟採集生活から農業や牧畜への移行期を示すもの。

ここでは人類の進化を示すカルメル山の遺跡群:ナハル・メアロット(ワディ・エル=ムガーラ)の洞窟群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ナハル・メアロットについて詳しくなること間違なし!

目次

人類の進化を示すカルメル山の遺跡群:ナハル・メアロット(ワディ・エル=ムガーラ)の洞窟群とは?

画像素材:shutterstock

カルメル山とはイスラエル北部に位置し、南北39kmにも広がる丘陵地帯のこと。かつてこの地はアフリカからユーラシア大陸の玄関口でもあり、丘の西側には旧石器時代前期から現代まで50万年に渡って人類の進化を示す遺跡が点在。

「ナハル・メアロット」とはヘブライ語で「洞窟の渓谷」という意味で、アラビア語では「ワディ・エル=ムガーラ」と飛ばれるもの。ここには、タブーン、スフール、エル=ワド、ジャマルという4つの洞窟があります。最も古いのはネアンデルタール人の一種とされるタブーン人が50万年前から住んでいたタブーン洞窟。ここから出土する遺物は旧石器時代のムスティエ文化期(25万〜4万5000年前)の大変貴重なもの。そして、地中海における中石器時代にあたるナトゥフ文化期(1万5000〜1万1500年前)の痕跡や人骨が発見されたエル=ワド洞窟があります。

ここでは90年以上も研究が続けられ、人類の発展における重要な時期が多く見られ、南西アジアにおける猟採集生活から農業や牧畜への移行期を示すものです。

人類の進化を示すカルメル山の遺跡群:ナハル・メアロット(ワディ・エル=ムガーラ)の洞窟群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ナハル・メアロットが評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
洞窟群は50万年に渡って人類の進化を示すもので、ムスティエ文化からナトゥフ文化まで、進化の時系列が見られるという点。

登録基準(v)
洞窟郡は、旧石器時代から新石器時代のへの生活様式の変化が見られ、それらは狩猟採取社会から農業や牧畜への適応を示すというもの。

世界遺産マニアの結論と感想

ナハル・メアロットに点在する4つの洞窟は、人骨や生活の痕跡が残っていて、旧石器時代から新石器時代まで50万年に至る人類の足跡が見られ、狩猟社会で生きてきた人類が、農耕や牧畜などへの生活に移行するといった進化が見られるという点で評価。

ちなみに、カルメル山は聖書に登場する預言者エリヤがフェニキアのバアル神の預言者と対決して破った場所としてキリスト教の聖地となりました。そのため、19世紀以降は熱心なキリスト教徒のドイツ人が多く移住してきたため、近隣のハイファが近代化したという効果も。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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