登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7), (9), (10) |
登録年 | 2014年 |
ボツワナ北西部にある一帯は、オカバンゴ・デルタと呼ばれ、ここは湿地帯で季節ごとにオカバンゴ川が氾濫すると、アフリカ最大規模の内陸デルタ地帯となることで有名。ここは人間が定住するのが難しい環境のため、チーターやシロサイ、アフリカゾウなど、絶滅危惧種を含めて大型哺乳類の楽園でもあります。
ここではオカバンゴ・デルタがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、オカバンゴ・デルタについて詳しくなること間違いなし!
オカバンゴ・デルタとは?
オカバンゴ・デルタは、ボツワナの北西部に広がる広大なエリアで、カラハリ砂漠の中にあるデルタ地帯のこと。登録されているのは、約2万平方kmとアフリカでも最大級の内陸デルタ地帯となっています。
オカバンゴ川は、隣のアンゴラを源流とする約1500kmもの広大な河川で、一年を通じて存在する湿地帯が乾季になると、オカバンゴ川の源流が雨季となり、水が大量に流れ込みます。これによって湿地帯に水が溢れ、それが砂漠の中へと消えていくという仕組み。こうして雨季と乾季で環境を変わることにより、動植物の生態系が大きく変わることが特徴です。
湿地帯である上に洪水によって、人が定住することが難しい環境であるため、野生動物の楽園となっています。ここにはアフリカゾウ、チーター、シロサイ、クロサイ、ライオンなどの哺乳類を含め、鳥類や水生生物なども多く生息。1996年には、湿地帯の生態系を守るという国際条約・ラムサール条約にも登録されています。
ボツワナは世界最大のゾウの個体数を保持していて、その数は約13万頭にも及びます。特に、オカバンゴ・デルタは、多くのアフリカゾウが生息していることでも有名。
オカバンゴ・デルタはどんな理由で世界遺産に登録されているの?
オカバンゴ・デルタが評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
乾季のカラハリ砂漠に、雨季になるとオカバンゴ川から水が流れ出て氾濫が起こると、生態系が活発になり、動物が多く生息できるようになるという点。
登録基準(ix)
オカバンゴ・デルタは、気候や地形、水量、動物によって相互作用を起こすという優れた例であるということ。
登録基準(x)
オカバンゴ・デルタでは、その自然環境により、チーターやシロサイ、クロサイ、ライオンなど絶滅危惧種の生息数が多く、植物、魚類、爬虫類、鳥類などの保護区にもなっているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
オカバンゴ・デルタは、湿地帯にオカバンゴ川から流れ出てくることで周囲が氾濫し、アフリカでも最大規模の内陸デルタとなり、そこでは生態系が活発になるという点で評価。そして、人の定住が難しい環境であるということで、絶滅危惧種を含めて多くの動植物が生息するというのがポイント。
ちなみに、オカバンゴ・デルタは2014年に登録され、1000件目の記念すべき世界遺産でもあります。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。