バルカン半島の南東部に位置するアルバニアは、日本人にとってはまだまだ馴染みのない国。実はヨーロッパに属するのに国民の大半はムスリムという特殊な国家でもあります。そんなアルバニアにはどんな世界遺産があるでしょうか?
ここではアルバニアの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
ベラトとジロカストラの歴史地区
アルバニア中部のベラトと南部のジロカストラが世界遺産に登録。どちらもオスマン帝国時代に建築された町並みが残っていて、その継続性も評価されています。
特にジロカストラは、町には13世紀に建造された城塞やバザール、18世紀に建設されたモスクなども残っていて、登録当初は「博物館都市」という名で登録されていたほど。
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ブトリント
アルバニア南部のリゾート地・サランダから南へ約40kmにある遺跡。ここは地中海の歴史の縮図ともいうべき場所で、集落としての起源は紀元前5万年にも遡るというほど。
現在でも円形劇場や医療の神・アスクレピオスを祀る神殿、バシリカ式の聖堂など、各時代の遺構が見られます。
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オフリド地域の自然遺産及び文化遺産(北マケドニアと共同)
北マケドニアとアルバニアにまたがるオフリド湖は、その古代湖の自然遺産としての価値だけでなく、周囲に残る遺跡や教会など、文化的遺産も評され、複合遺産となっています。
2019年にはアルバニア側も追加され、湖の西側から南側までがアルバニア領になっています。湖の西岸にあるリン半島には6世紀に設立された初期キリスト教会跡も残っていて、モザイク床の保存状態も良好。
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カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林(他17カ国と共同)
ヨーロッパブナは、北はスウェーデン南部から南は地中海岸、西はポルトガル、東はトルコまで広がっていて、氷河期後期には、ヨーロッパの約40%はヨーロッパブナ(ファグス・シルヴァティカ)の林が広がっていました。登録エリア各地にはブナの原生林が広がっていて、ヨーロッパブナの原生林としては世界最大の規模を誇ります。
アルバニアとしての登録範囲は、ディナル・アルプス山脈沿いのガシ川とオフリド湖に近いライツァの2つ。
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世界遺産マニアの結論と感想
アルバニアの世界遺産は、文化遺産2つと自然遺産1つに北マケドニアと共同で登録された複合遺産が1つで合計4つの世界遺産があります。ギリシャやオスマン帝国に支配されていた時期もあり、各地でそれぞれの影響が見られるというのも魅力ですね!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。