インドの絶景というと、タージ・マハルのイメージがありますね。インドの遺産は美しくはあるのですが、その中でも「絶景」が満喫できる遺産はどんなものでしょうか?
ここでは、絶景が楽しめるインドの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
目次
タージ・マハル
タージ・マハルは、ガンジス川の支流であるヤムナ川沿いに位置しており、第5代皇帝シャー・ジャハーンの妻ムムターズ・マハルのための霊廟でした。近隣の中央アジアやイラン諸国などからさまざまな職人が集められ、1632年に着工し、1653年に竣工。
敷地は17万平方mの広さを誇り、白亜の霊廟のほか、モスク、壮麗な南門、四分庭園(チャハル・バーグ)などが点在します。これはインド・イスラム建築の傑作で、世界でも有名な霊廟の一つ。
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グジャラート州パータンのラーニー・キ・ヴァーヴ(王妃の階段井戸)
インド西部、パキスタンとの国境に接するグジャラート州にあるパータン。サラスワティ川の近くにある井戸は、インド独特の建築物である階段井戸の中でも傑作として知られます。これは11世紀にグジャラートを支配したチャウルキヤ朝のビーマデーヴァ1世が亡くなった後、王妃が亡き王のために建造したもの。
古来よりインドでは階段井戸が造られてきましたが、ここの井戸は500体以上の大きなレリーフが刻まれた寺院のような機能を持つ、階段井戸の中でも傑作として評価されています。
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アジャンター石窟群
アジャンター石窟群は、マハーラーシュトラ州に属し、中心都市であるムンバイから北東へ約360kmの位置にある断崖に築かれたもの。ワゴーラー川沿いの550mの距離に30もの石窟が並んでいます。
その歴史は紀元前2世紀にも遡り、インドの統一王朝であったグプタ朝時代(320〜550年)に豪華な仏像や彫刻が掘られました。ここは世界に誇る仏教芸術の傑作でもあります。
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エローラ石窟群
マハーラーシュトラ州の大都市アウランガーバードから30Kmほどの距離にあるエローラには、世界に誇る石窟寺院が残っています。34もの石窟は、仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の3つの宗教に関する建築物が並ぶというもの。
時代ごとに仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教、それぞれの聖域となり、これらは古代インドの「寛容」の精神を示す遺跡でもあります。
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アーグラ城塞
首都ニューデリーから南へ約200kmの位置にあるアーグラは、イスラム王朝であったムガル帝国の首都が一時的に置かれていた場所。ここの城塞は、第3代アクバル帝によって1565〜1573年に築かれたもの。
赤砂岩で築かれたことからレッド・フォートとも呼ばれますが、内部には美しい宮殿や壮麗なモスクなどが並び、これらはムガル帝国時代の繁栄の様子が今でも分かるもの。
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ラージャスターン州のジャイプル市街
ラージャスターン州の州都であるジャイプルは、1727年にワーイー・ジャイ・シング2世によって建造された比較的新しい都市。インドで初めて都市計画に従って築かれた都市で、19世紀後半からピンク色の塗装が施されるようになると、街は「ピンク・シティー」と呼ばれるようになりました。
1799年に当時の藩王だったプラタープ・シングによって建造物された「ハワー・マハル(風の宮殿)」は、ピンク色の砂岩を使用した5階建ての建造物。
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ラージャスターンの丘陵城塞群
ラージャスターンとは「ラージプート族の地」という意味。ラージャスターン州各地には、丘の上に築かれた城塞があり、これらは8〜18世紀にこの地を治めていたラージプート族の諸王国の権力を示すもの。世界遺産としては6つの城が登録されています。
各城塞は8〜18世紀にかけて使用され、城塞内には市街地や宮殿、交易所などがあり、宮廷文化が発展した場所でもありました。そして、自然の要塞でもあり、その水利システムは現在でも利用されているほどに技術力が高いもの。
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ナンダ・デヴィ国立公園と花の谷国立公園
インド北部ウッタラーカンド州に位置するこの2つの公園は、ヒマラヤ山脈西部に位置し、どちらも優れた生物多様性が見られます。
「ナンダ・デヴィ国立公園」は、標高7817mのインド第2の標高を誇るナンダ・デヴィを中心にしていて、女神ナンダが住む山として古くから聖地でした。その西側に位置する「花の谷国立公園」は固有の高山植物が多く見られ、ツキノワグマやユキヒョウなど絶滅危惧種も生息。
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カジュラーホの建造物群
カジュラーホは首都デリーから南東へ約630kmの距離にあるマディヤ・プラデーシュ州の都市。ここは10〜11世紀のチャンデーラ朝時代に多くの寺院が築かれました。
現在は25もの寺院が残り、それらはヒンドゥー教やジャイナ教の寺院。特にカンダーリヤ・マハーデーヴァ寺院の彫刻は中世インド美術においても最高傑作の一つ。
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マハーバリプラムの建造物群
インド南東部にあるタミル・ナードゥ州のベンガル湾沿いに位置する、かつての港湾都市。ここはタミル系王朝パッラヴァ朝(275〜897年)の都だった場所で、6世紀以降は貿易港と栄えました。
マハーバリプラムは7〜8世紀に築かれたヒンドゥー教の聖域で、敷地内にはラタと呼ばれる石彫寺院と「ガンガーの降下」と呼ばれる、世界最大規模の岩壁彫刻などが点在しています。
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世界遺産マニアの結論と感想
インドの世界遺産はどれも貴重な遺産ばかりですが、その中でも世界でも滅多に見られない絶景をピックアップ。しかし、これはほんの一部…。まだまだ絶景は続くので、ぜひ自分のお気に入りの遺産を探してみてくださいね!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。