映画『天空の城ラピュタ』のイメージからか雲の上に浮かぶ城や建物は「天空の城」と呼ばれることが多いですね。世界遺産にも天空の城のように見える遺産もいくつかありますよ!
ここでは、天空の城のような世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
メテオラ/ギリシャ
ギリシャ北西部のテッサリア地方にあるメテオラは、標高2000mを越える山々が並ぶピンドス山脈から流れるピニオス川によって、石灰岩が削られ、固い堆積岩だけが残り、まるで柱のような奇岩がいくつも続くという独特の景観が見られます。
奇岩に点在する建造物は11世紀以降にギリシャ正教の修道士によって建造され、かつては24もの修道院があったとされます。修道院内にある16世紀のクレタ様式のフレスコ画などは、ビザンツ帝国崩壊後の芸術の発展が見られるものとして価値が高いもの。
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アテネ(アテナイ)のアクロポリス/ギリシャ
ギリシャのアッティカ地方にある首都アテネには、イッソス川の渓谷に標高156mの石灰岩の丘があり、頂上に立つ建造物は古代ギリシャから現在までその姿を残します。丘の上は「アクロポリス」と呼ばれ、これは「高い丘にある都市」というような意味を持つもの。
ここには紀元前5世紀に築かれた、アテネの繁栄を示す建造物が多く見られます。パルテノン神殿やエレクテオン神殿など、壮麗な建築物は古代ギリシャの最大の芸術品であり、その後のヨーロッパの建造物に大きな影響を与えました。
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シーギリヤ・ロック/スリランカ
森に突如として現れる「シーギリヤ・ロック」は高さ約180mの花崗岩の上にある、5世紀末にシンハラ王国のカッサパ1世によって建造された天空都市。シーギリヤはスリランカの中部州のマータレーから北へ約65kmの位置にあります。
岩山の西側に描かれた「シーギリヤ・レディ」はスリランカ美術を代表する作品。華やかな衣装を着た天女を野菜や花、木などを使った染料を使って描いたフレスコ画で、王宮に住んでいた女性たちをモデルにしたとされています。
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マチュピチュの歴史保護区/ペルー
ペルーの東側、アンデス山脈とアマゾン盆地の間に位置するマチュ・ピチュの都市遺跡。マチュ・ピチュとは、ケチュア語で「年老いた峰」を意味していて、隣のワイナ・ピチュ(若い峰)の間に築かれた都市遺跡一帯を、一般的に「マチュ・ピチュ」と呼びます。
なぜ建設されたかは今でもはっきりしないのですが、敷地内に残る巨大な神殿や灌漑施設などは、インカ帝国の技術力の高さが伺えるもの。そして、周囲は手つかずの自然が残されていて、絶滅危惧種を含む動植物も見られるため、複合遺産として登録されています。
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ペーナ宮殿/ポルトガル
シントラはイベリア半島の最西端に位置するエリア。丘の上に位置するペーナ宮殿は、もともと18世紀の地震で廃墟となった修道院があり、19世紀に当時王配であったフェルディナンド2世によって宮殿に改装されたもの。
フェルディナンド2世はゴシック様式やルネサンス様式、イスラム様式などさまざまな要素が入ったユニークな宮殿に仕上げ、中世の世界を理想としたロマン主義の代表作となったもの。宮殿内は贅を尽くした様式で、しっくり細工やだまし絵の壁など、ユニークな建造物が続いています。
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サンマリノ
サンマリノはイタリア東部に位置する都市国家。実はサンマリノは、世界で最も古い共和国の1つ。イタリアにはかつて都市国家がたくさんありましたが、現在まで存続しているのはサンマリノだけです。
標高738mのティターノ山の山頂に造られた城砦は、11世紀に建設されたとされており、当時は牢獄として使われていたと伝えられています。その後、何度も再建され、現在見られるのは15世紀のもの。
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スピシュ城(スピシュスキー城)/スロヴァキア
スロヴァキアの東部に位置すスピシュスキー城は、東方から侵攻してくるタタール人から防衛するために作られた広大な要塞。城は12世紀に建造され、何度も改築が行われたため、ロマネスク様式の聖堂にゴシック様式、ルネサンス様式、バロック様式などの建築物が加えられていきました。18世紀に火災が発生した後は、廃墟となるものの、1961年に文化財に登録され、保護されるようになると1993年には世界遺産に登録されました。
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世界遺産マニアの結論と感想
天空の城といえど、雲の上に佇むイメージですが、さすがに常時見られることはなく、たまに出現する程度ではあるものの、やはりロマンがありますね!登るのは大変ですが、ぜひ一度その壮大さを体感に訪れてみてくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。
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