オーストラリア・メルボルンの世界遺産「王立展示館とカールトン庭園」とは?世界遺産マニアが解説

登録区分文化遺産
登録基準(2)
登録年2004年

オーストラリア南東部の大都市にあるメルボルンには、1880年の万博のために設計された王立展示館とカールトン庭園があります。これはビザンツ様式とロマネスク様式、ルネサンス様式の要素を組み合わせたもので、かつての万博の歴史を今に伝えるもの

ここでは、王立展示館とカールトン庭園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、王立展示館とカールトン庭園について詳しくなること間違いなし!

目次

メルボルンの王立展示館とカールトン庭園とは?

王立展示館とカールトン庭園
画像素材:shutterstock

メルボルンは、オーストラリア大陸南東部にあるビクトリア州の港街。ここでは、1880年に万博(国際博覧会)が開催され、それに続く1888年にもオーストラリア植民地百周年記念国際博覧会が開かれました。植民地時代のオーストラリア最大のイベントであり、その際に展示館として作られたのが、王立展示館とカールトン庭園。

ここはメルボルン市の3つの区画で構成され、中央に王立展示館が位置し、その南側に庭園が広がっています。そして、敷地の北側の敷地にはモダンなデザインのメルボルン博物館と運動場などもあり、これらも世界遺産の登録エリア。

王立展示館

王立展示館
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カールトン庭園の中央に位置し、オーストラリア初のヨーロッパ風の建築物とされています。設計はメルボルンの市庁舎や図書館を建設したジョセフ・リードが担当し、ビザンツ様式やロマネスク様式、ゴシック様式、ルネサンス様式など、さまざまなヨーロッパの建築様式を組み合わせて造られたもの。

ここは1880年の万博の展示会場となり、1888年には入植100周年のパーティーも開催。1901年からは国会議事堂になりましたが、現在ではメルボルン博物館の一部となっています。

カールトン庭園

カールトン庭園
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王立展示館の南側に広がる庭園。1839年から庭園が造られ、1880年には園内に王立展示館が造られたことから、展示館と合わせて登録されています。園内にはさまざまな常緑樹を組み合わせたヴィクトリア朝風の庭園となっていて、2つの小さな人口の湖が配されたもの。

王立展示館とカールトン庭園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

王立展示館
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王立展示館とカールトン庭園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
王立展示館とカールトン庭園は、万博のために造らた宮殿とその周囲の自然環境など、これらは19〜20世紀初頭の万博の影響力の高さを反映していて、これにより世界各地の知識とアイデアが交流することで、技術革新と工業化を促進していたということ。

世界遺産マニアの結論と感想

万博のために造られたものというとフランスのエッフェル塔などが有名ですが、開催国の知識の結晶である展示館は、その後の世界に技術革新と工業化を促すということで、王立展示館とカールトン庭園もその一つであったということで評価。

なぜメルボルンが万博ができるほどに繁栄したのかというと、19世紀頃に内陸部で金が発見されたことから。移民が多く押し寄せ、シドニーよりも人口が増え、オーストラリア最大の経済都市になったというのが理由であります。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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