登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (4), (5) |
登録年 | 1995年 |
カナダの東海岸にある港町ルーネンバーグは、18世紀に設立されたイギリス統治時代の植民都市。ここはイギリスの都市計画で建造された上に、ヴィクトリア朝の建築様式の木造建築も多く残っていて、当時の植民都市の様子が今でも見られるというのが特徴です。
ここではルーネンバーグ旧市街がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ルーネンバーグ旧市街について詳しくなること間違いなし!
ルーネンバーグ旧市街とは?
ルーネンバーグは、カナダ東部・ノバスコシア州の南海岸に位置する小さな港町。ここは18世紀のイギリス統治時代に漁業を目的として建造され、当時の英国国王ジョージ2世がドイツのブラウンシュヴァイク=リューネブルク公国がルーツであったことから「ルーネンバーグ(リューネブルクの英語読み)」と名付けられました。都市計画を担当した役人は現地を訪れずにロンドンで設計したので、地理は考慮されず、道路は格子状になっています。
町はメインストリートである幅が24.4mのキング通りが中心になっていて、南北6本の通りは幅12.5mで東西9本の通りは幅12.2m。しかし、イギリスとは違い、起伏がある中、道が直線でかけられているのが特徴。400もの木造建築が残っていて、中には18世紀に建造された伝統的な邸宅も。ヴィクトリア朝時代(1837〜1901年)の建築物もそのまま残っています。
ルーネンバーグ旧市街はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ルーネンバーグ旧市街が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iv)
ルーネンバーグ旧市街は、250年以上も残る建築物もあり、18世紀のイギリスの植民都市でも保存状態が良い例であるということ。
登録基準(v)
ルーネンバーグ旧市街は、大西洋の漁業のために設計され、独自に築かれたコミュニティと文化の優れた例が見られるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ルーネンバーグは数少ないイギリス統治時代の植民都市の区画がそのまま見られ、400もの木造建築が見られるという点で評価されています。そして、今でも魚の加工業者の工場も存在し、漁業を中心に町は発展していったという足跡が見られるというのもポイント。
ちなみに、ノバスコシア州の州都ハリファックスは、1912年のタイタニック号の事故があった現場から近かったため、生存者や犠牲者がここで収容されたことで有名。犠牲者は市内の墓地にて埋葬されています。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。