登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (10) |
登録年 | 1999年 |
バルデス半島はアルゼンチン南部に位置し、南大西洋に突き出すような形をした半島。ここは海洋哺乳類や鳥類の世界的に重要な生息地で、亜南極圏に生息しているミナミゾウアザラシといった珍しい動物も見られます。近海では、貴重なミナミセミクジラなど、30種類以上の哺乳類が生息していることでも有名。
ここではバルデス半島がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、バルデス半島について詳しくなること間違いなし!
バルデス半島とは?
バルデス半島とは、アルゼンチン南部のチュブ州の東側にある、大陸から突き出たように位置する半島のこと。まるで島のような形をしていて大陸とは橋のような狭い土地で結ばれ、面積は合計で約3600平方km。約400km続く海岸には、北側のサン・ホセ湾や南側ヌエボ湾など、穏やかな内湾があり、ここは数多くの動物たちの生息地となっています。
半島にはラムサール条約にも登録されている湿地がいくつもあり、ここは多くの渡り鳥の生息地であると同時に営巣地になっていて、181種の鳥類が見られます。半島沿いの穏やかな湾は、ミナミゾウアザラシ、オタリア、シャチなど、多くの海洋哺乳類の生息地。そして、数万羽のマゼランペンギンも見られ、数多くの動物が見られる場所となっています。
ミナミセミクジラ
セミクジラ属に属しているクジラで、他のセミクジラと同じく、捕鯨の影響で絶滅の恐れがあったものの、保護活動の結果、現在では個体数も回復してきています。ヌエボ湾とサン・ホセ湾は、穏やかな湾のため、クジラたちはここで出産を行っていて、オスたちが求愛行動を行うことでも有名。
バルデス半島はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
バルデス半島が評価されたのが、以下の点。
登録基準(x)
ミナミセミクジラの個体数を回復し、繁殖地となっているなど、バルデス半島での保護活動は評価されています。そして、バルデス半島は多様な動植物が生息していて、沿岸にはミナミゾウアザラシ、オタリア、シャチなどの生息地となっているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
バルデス半島は、海洋哺乳類や鳥類の世界的に重要な生息地であるのはもちろんですが、ここではミナミセミクジラの保護活動も行われていて、その生息数が徐々に増加しているという点も評価に繋がっています。
ちなみに、ミナミゾウアザラシは一夫多妻制のハーレムを形成することでも有名で、お盛んな雄は繁殖期に40頭もの雌を妊娠させるほど。見た目はなんだか穏やかですが、実はオラオラ系。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。