アルフォンソ6世とはどんな人物?世界遺産マニアが解説

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アルフォンソ6世(1040〜1109年)は、当時のイベリア半島においてイスラム教勢力と戦闘を繰り広げた「勇敢王」であり、イベリア半島のレコンキスタ(国土回復運動)において重要な役割を果たした人物でもあります。そんなアルフォンソ6世とはどういった人物だったのでしょうか?

今回はアルフォンソ6世がどんな人物だったかを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、について具体的に理解できること間違いなし!

目次

アルフォンソ6世とはどんな人物?

アルフォンソ6世の彫像
画像素材:shutterstock

レオン王国(910〜1252年)はイベリア半島の北西にあった国家。アルフォンソ6世は、父王フェルナンド1世の死後、兄弟間で王国が分割され、レオン王となりました。しかし、兄サンチョ2世が1072年に暗殺されると、アルフォンソ6世は半島中央部のカスティーリャ王位を継ぎ、同年に弟ガルシア2世を追放し、ガリシア(王国の西部)も併合。これにより、レオン・カスティーリャ・ガリシアを統一しました。

1085年に西ゴート王国時代の首都であったトレドをイスラム勢力から奪還し、これはレコンキスタの重要な転換点となりました。しかし、イスラム勢力は危機感を抱き、北アフリカのムラービト朝(1040〜1147年)がイベリア半島に介入し、1086年のサグラハスの戦い(アル=ザッラーカの戦い)ではアルフォンソ6世は敗北。

その後、彼が何度も追放した英雄エル・シッドがバレンシアを征服し、再びアルフォンソ6世と協力するようになります。晩年はアル=ムラービト朝との戦いに苦しみながらも、王国の防衛に努めるものの、1109年に死去し、娘のウラカが後を継ぎました。

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アビラ旧市街と市壁外の教会群/スペイン

アビラ旧市街と市壁外の教会群
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カスティーリャ・イ・レオン州のアビラ県の県都であるアビラは、ローマ帝国時代に起源を持つ街。8世紀にイスラム勢力に支配され、11世紀にアルフォンソ6世によって奪還されると、街を要塞化するために城壁を建造しました。

現在でも城壁には87もの塔も残り、完成度の高いゴシック様式の大聖堂など、中世の雰囲気をそのまま残しています。

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セゴビアのアルカサル(城)/スペイン

セゴビアのアルカサル(城)
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セゴビアはスペイン中央部のカスティーリャ・イ・レオン州にある要塞都市。アルカサルは城を示し、旧市街の西北に位置していて、ここはエレスマ河とクラモレス河が合流する地点の丘の上にそびえ立ちます。

11〜12世紀にカスティーリャがこの地を支配するようになると、国王アルフォンソ6世によって城が建造されています。記録として初めて言及されたのは12世紀ころで、その後、何度か改修され、現在の姿になったのは、19世紀ころ。

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世界遺産マニアの結論と感想

アルフォンソ6世は、イベリア半島におけるキリスト教勢力の拡大に貢献した人物で、トレドを征服したことにより、レコンキスタは大きな進展しました。イスラム勢力との抗争の中で王国を維持したために、彼は「ヒスパニア皇帝」と名乗るほどに偉大な人物として語り継がれています。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1200以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定マイスター認定済。

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