エジプト南部のヌビア地方の入口でもある都市・アスワン。ここはアガサ・クリスティの『ナイルに死す』を執筆したことで有名ですが、実は町の各地には古代エジプト時代の遺構が残っていて、それぞれが世界遺産に登録されています。
ここでは、アスワンの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
未完成のオベリスク(切りかけのオベリスク)/アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群
アスワンにかつて存在していた採掘場に残されたオベリスク。これは第18王朝時代のファラオであるハトシェプスト女王によって依頼されたもので、完成すればおそらく42mにもなったと考えられています。
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エレファンティネ島/アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群
ナイル川の中洲で、アスワンの町からほど近い距離にある島。ここはかつて古代エジプトの南端の地であると考えられていました。島には新王国時代に建造された、創造神クヌムを祀る神殿やナイル川の水位を測定するナイロメーターが残されています。
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イシス神殿(フィラエ島)/アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群
アスワンの町の近郊にあるフィラエ島。かつては現在のアスワン・ハイ・ダムにあったのですが、ダムの設立により、フィラエ島から現在のアギルキア島へと遺跡がまるごと移設されました。よって、アギルキア島を現在では「フィラエ島」と呼んでいます。島には紀元前4〜3世紀に建造された、女神イシス神を祀るイシス神殿があり、主神殿やハトホル神殿、塔門などで構成。
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世界遺産マニアの結論と感想
アスワンの世界遺産としては、「アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群」一つだけですが、構成資産として数えるなら3箇所もあるのです。そうなると世界遺産がいっぱいあるイメージですが…アスワンは有名なアブシンベル神殿の経由地として利用する旅行者も多いというのも事実。大神殿に比べると地味な遺跡もありますが、もし時間があったらぜひ立ち止まってみてくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。