世界遺産に登録されている大聖堂はどんなものがある?それぞれを一覧にして世界遺産マニアが解説

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大聖堂とは、通常は司教(ビショップ)が統括する、その地域の中心的なキリスト教会のこと。通常は豪華な建造物であることが多く、国や地域によっては莫大な予算をかけて建造されたために建築史に名前を残す名建築もいくつかあるんですよ。

ここでは、世界遺産に登録されている大聖堂を世界遺産マニアが厳選して分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。

目次

サン・ピエトロ大聖堂/バチカン市国

サン・ピエトロ大聖堂/バチカン市国
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サン・ピエトロは、「聖ペテロ」という意味で、使徒ペテロが殉教した墓の上に建っているとされています。大聖堂の面積は2万2000平方kmで世界最大規模のキリスト教の大聖堂。

大聖堂はもともとはミケランジェロによって集中式で建造されたものですが、後のラテン十字型に戻されています。聖堂内にある『サン・ピエトロのピエタ』はミケランジェロの最高傑作の一つで、「ピエタ」とは十字架から降ろされたイエス・キリストと聖母マリアを表現したもの。

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ノートルダム大聖堂(パリ)/フランス

ノートルダム大聖堂(パリ)/フランス
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パリ市内、セーヌ川の中洲でもあるシテ島の南東に位置するローマ・カトリック教会の大聖堂。ノートルダムとはフランス語で「私達の貴婦人」という意味で、聖母マリアを指すもの。ここはパリ大司教座聖堂として使用されていて、格式高い大聖堂でもあります。

12〜13世紀当時は西洋最大のカトリックの大聖堂であったもので、パリを代表する優れたゴシック建築でもあることで有名。

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ケルン大聖堂/ドイツ

ケルン大聖堂/ドイツ
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ケルンは、ドイツ西部に位置するライン川沿いの大都市。この街の大聖堂はゴシック建築としては世界最大の大きさを誇ります。正式名称は「ザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂」。大聖堂の奥行きは144.5mで、最大の幅は85m。19世紀に作られた2つの塔の高さは微妙に違うのですが、高さは約157mです。

1248年に着工したゴシック様式の建造物ですが、完成したのがなんと1880年!6世紀もの時をかけ、設計当時のまま純粋なゴシック様式の建造物を実現したことでも知られます。

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セビリア大聖堂/スペイン

セビリア大聖堂/スペイン
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スペイン南西部のアンダルシア州の州都であるセビリア。かつてイスラム王朝の支配を受けていたアンダルシア地方にはモスクなども多く築かれました。セビリアにも12世紀にモスクが建造されたものの、レコンキスタにより、13世紀にゴシック様式の大聖堂に改築されました。その際にミナレット(塔)はルネサンス風に改築され、「ヒラルダの塔(風見の塔)」としてセビリアのシンボル的存在に。

五廊式(身廊の両側に2つずつ通路があるもの)の構造で、現在でもスペイン最大級の大聖堂でもあります。

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カンタベリー大聖堂/イギリス

カンタベリー大聖堂/イギリス
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イングランド南東部ケント州のカンタベリーには英国国教会の総本山であるカンタベリー大聖堂があり、今でも巡礼地となっています。6世紀にカンタベリーのアウグスティヌスによってこの地に聖堂が築かれた後に、12世紀に英国王となったウィリアム1世によって、ロマネスク様式の大聖堂が建造されます。

しかし、1174年に火事によって聖堂は消失。その後、ゴシック様式で再建されつつも、14世紀にはさらに改築が続けられ、18世紀ころには現在見られる形になりました。

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聖ヤコブ大聖堂/クロアチア

聖ヤコブ大聖堂/クロアチア
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クロアチア南部のダルマチア地方の属するシベニクは、シベニク=クニン郡の中心地であり、11世紀には存在が確認されているほどに古い都市。15世紀になると、シベニク市の大評議会が当時のイタリアの建築家に依頼し、大聖堂の建造が始まりました。

ゴシック様式と初期ルネサンス様式を取り入れ、レンガや木などが使用されていない石造建築の聖堂としては世界最大。大聖堂は20世紀のユーゴスラビア内戦の時に破壊されましたが、現在では見事に修復されています。

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ポクロフスキー大聖堂(聖ワシリイ大聖堂)/ロシア

ポクロフスキー大聖堂(聖ワシリイ大聖堂)/ロシア
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ロシアの首都の中心部にあるクレムリン。その周辺には多くの市場が作られましたが、その中でも東側の城壁の近くにある赤の広場は、15世紀に整備されたものが起源。

広場には、1551〜1560年にかけて、イヴァン4世(1530〜1584年)によって、カザン征服を記念して建造された大聖堂があります。中央の主聖堂の周りに、8つのドーム型の玉ねぎ型の小聖堂が囲むという構造になっていて、これは「生神女マリヤ(聖母マリア)」をシンボルとするもの。

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メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂/メキシコ

メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂/メキシコ
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首都メキシコシティの中心部であるソカロの北側に位置し、幅59m、長さ128m、高さ67mとアメリカ大陸最大規模の大聖堂。別名「聖母の被昇天メトロポリタン大聖堂」とも呼ばれます。

1573年に着工し、完成したのは19世紀となったため、ルネサンスやバロック、新古典主義様式など、さまざまな建築様式が織り混ざっているのが特徴。

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クスコ大聖堂/ペルー

クスコ大聖堂/ペルー
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ペルー東部・アンデス山脈にある大都市クスコ。クスコ大聖堂は街の中心部にあるアルマス広場に面したローマ・カトリックの大聖堂です。インカ帝国時代の宮殿跡に築かれた、街のシンボル的存在。

内部はゴシック様式とルネサンス様式が入り混じり、バロック様式の要素も加わっています。クスコには美術学校があり、聖堂内には彼らの作品が多く並ぶのが特徴。

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セー大聖堂/インド

セー大聖堂/インド
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インドの西海岸に位置するゴア州は、かつてインドにおけるポルトガル領(1510〜1961年)の首府であった旧ゴアがあった場所。ここはポルトガルのアジア交易の拠点となり、街は要塞で囲まれ、キリスト教化が進んでいきました。

1619年に建造された大聖堂で、ゴアにおける司教座でもある場所。もともとは1510年にこの地にポルトガルが占領したことを記念して大聖堂が建造されたものの、現在の大聖堂は1619年に再建されました。

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世界遺産マニアの結論と感想

大聖堂はその地域の信仰の中心であるため、ゴシック様式やロマネスク様式、バロック様式など、各時代を代表する建造物として有名な大聖堂はほぼ世界遺産に登録されているといってよいでしょう。ヨーロッパだけでなく、アジアやアメリカにも世界遺産の大聖堂もあるので、各時代の特徴を踏まえながら比べてみてくださいね。


※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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