2023年に新たに登録された世界遺産はどの国のどんな遺産でしょうか?
ここでは、2023年1月に緊急登録された世界遺産と2023年9月の世界委員会で登録された遺産を合わせてご紹介。これを読めば、2023年登録の世界遺産について詳しくなること間違いなし!
目次
オデーサ(オデッサ)歴史地区/ウクライナ
黒海に面したオデーサ州の州都。1803年にフランス人貴族のアルマン・エマニュエル・リシュリューがオデーサの長官となると、湾港施設を整備し、多くの移民が増えて自由港となり、19世紀後半にはロシア帝国の4番目の地位に至るほどに発展。
ここは1世紀にかけて、多民族による多文化都市として発展し、現在の町並みはリシュリューにより、新古典主義様式の建造物が建造されようになってから形成されました。現在は「オデッサ・オペラ・バレエ劇場」や「ポチョムキンの階段」などに代表される、並木道や街灯などが整備された19世紀当時の町並みが今でも残されています。
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マアリブの古代サバア王国記念建造物群/イエメン
マアリブは、アラビア半島南部で繁栄したサバア王国の首都であった場所。サバア王国は、地中海や東アフリカとの交易によって繁栄し、幅広い交易ネットワークがあり、アラビア半島では乳香の交易ルートを支配していました。
ここは半乾燥地帯に位置し、宮殿を含む市街地の周囲には巨大なダムが建造され、そのダムによって肥沃な農地となりました。世界遺産としては、旧市街に残るサナア王国時代の宮殿や神殿、その都市を囲む城壁だけでなく、周囲のダムの跡などが含まれています。
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トリポリのラシッド・カラミ国際見本市/レバノン
トリポリはレバノンでも第二の都市で、東地中海に面し、古くから港町として栄えました。町の中心部にある旧市街から港の間には、1962年にブラジル人建築家のオスカー・ニーマイヤーによって設計された国際見本市があります。
ここは700平方mの敷地に、750m×70mのブーメラン形をした屋根を持つホールがあったりと、独特の展示スペースがあることが特徴。これらは1960年代のレバノンの近代化施策であり、大陸間の交流が見られ、中近東の20世紀建築を代表するもの。
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普洱(プーアル)の景邁山古茶園の文化的景観/中国
雲南省南西部にある景邁山(ちんまいさん)一帯は、なんと樹齢2700年というチャノキがあることで有名。ここは樹齢1000年の野生と栽培されたチャノキが半分ずつ残り、樹齢100~1000年のチャノキが生い茂るといった非常に保存状態の良いプーアル茶の古茶園が存在します。
この地では、約1800年前からチャノキが栽培されていて、現在でも少数民族によって伝統的な栽培が続けられています。登録範囲には、彼らの集落や古代から続く茶園が点在。
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鹿石および青銅器時代の関連遺跡群/モンゴル
モンゴル北部のフブスグル県と中央部のアルハンガイ県には、3つの青銅器時代の遺跡があります。ここでは、ヘレクスルと呼ばれる積石塚(つみいしづか)や彫刻などが現存しますが、その中でもシンボル的存在が「鹿石」。
各地に鹿の絵柄で覆われた石柱が1200も点在しています。これは青銅器時代の遊牧民によって制作されたもので、当時この地で発展した文明の痕跡を残すもの。
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伽耶古墳群/韓国
伽倻とは、1〜6世紀に朝鮮半島の中南部に存在した、小国が並ぶエリアのこと。この地には多くの小国が存在し、600年の間に数十万基もの古墳が築かれた地でもありました。その中でも7箇所が登録。
特に世界遺産に登録されているエリアは伽倻の形成期から熟成期まで多くの古墳が並び、副葬品も出土しているという点で重要なものです。
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ゴルディオン/トルコ
ゴルディオンは、トルコの首都アンカラから南西へ約70kmの位置にある遺跡で、ここはヤスヒュック村の郊外にあり、青銅器時代初期(紀元前3000年ころ)から中世(12〜13世紀)にいたるまで長い期間利用されていたとされています。
ここはギリシャ神話や文献でしばしば登場したフリギア王国の首都だったとされる遺跡。紀元前12世紀からフリギア人がこの地に暮らしていたことが分かっていて、謎の多い彼らの足跡をたどることができます。ここはアレキサンドロス大王の「ゴルディオンの結び目」の伝説でも有名。
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エアフルトの中世ユダヤ人関連遺産/ドイツ
ドイツ中央部のテューリンゲン州の州都・エアフルトは、中世から繁栄した交易都市。11世紀になると旧市街にはユダヤ人街が築かれました。現在も中心部に残る「旧シナゴーグ(礼拝堂)」は、最も古い部分が11世紀末にまで遡るという建造物。
その後、旧市街にあったシナゴーグは倉庫やレストランとして使用されたために1000年に渡ってこの地に残り続け、当時のユダヤ人共同体の様子が分かる資料となっています。
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コ・ケー : 古代リンガプラ(チョック・ガルギャー)の考古遺跡/カンボジア
アンコール・ワットから北東に約102km。ここはダンレック山脈とクーレン山脈に囲まれた丘陵地帯で、アンコール遺跡を建造したクメール王朝(802〜1431年)の首都があった場所。当時の名称は「チョック・ガルギャー」で、サンスクリット語で「リンバプラ」と呼ばれていました。
首都として機能したのは短い間でしたが、ここは水利技術が優れていた都市で、階段状のピラミッドのような寺院があったことでも知られています。
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クールラントのクルディーガ/ゴールディンゲン/ラトビア
クールラントとは、ラトビアの西部に位置していて、かつてはゼムガレン地方とともにクールラント・ゼムガレン公国(1562〜1795年)として独立を保っていました。クールランドの中心地であり、一時首都でもあったクルディーガは、記録としては13世紀に確認できるほど古く、ドイツ語でゴールディンゲン(黄金のマーケット)という名前の通り、14世紀にはハンザ同盟都市であり、古くからドイツの影響を受けた都市でもあります。
16〜18世紀の都市の構造や建造物が今でも残っていて、当時の交易都市の様子が今でも見られます。
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モダニズム建築都市カウナス : 楽天主義の建築、1919年-1939年/リトアニア
カウナスは、リトアニア第2の都市。1919年に首都ヴィリニュスがロシアに占領されると、ここは臨時首都になったほどに重要な都市でもありました。第二次世界大戦が始まる1939年まで、政府機関や博物館、大学、ホテル、工場、住宅、インフラ施設まで建設ラッシュとなり、人口も爆発的に増えたことから教会や銀行、学校などの施設も建設する必要もあったために、20年で合計で6000棟もの建造物が築かれたというほど。
ここは臨時首都であったことから、それまでの地方都市が急激に発展し、モダニズム建築が多く並ぶ都市へと変化したというのが特徴。
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タカリク・アバフ国立考古公園/グアテマラ
グアテマラ南西部のレタルウレウ州はメキシコの国境近くにあり、太平洋岸の標高600m前後の傾斜地には、先古典期中期(紀元前800年〜紀元前400年)から後期(紀元前400年〜250年)に繁栄した祭祀センター・タカリク・アバフがありました。
ここには無数の彫刻と建築物跡が残り、メキシコのオルメカ文明から影響を受け、文字や暦などマヤ文明初期の文化が発展していったという文明間の架け橋的存在であったという点で評価されています。
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サンティニケタン/インド
インド東部にある西ベンガル州の北部に位置する街。ここはアジア初のノーベル文学賞を受賞した、詩人ラビンドラナート・タゴール(1861〜1941年)の父であり、コルカタの名家であったデヴェンドラナート・タゴールによって1863年に買い取られ、邸宅(サンティニケタン・グリハ)が築かれたのが始まり。
ここはラビンドラナート・タゴールによって設立された大学のある学園都市であり、20世紀初頭にイギリス支配下のベンガルにおいて、インド古来の学問を目指しつつ、宗教や民族、性別などを越えた学校であるという点で、当時は革新的な学びの場でもありました。
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シルクロード : ザラフシャン・カラクム回廊/ウズベキスタン・タジキスタン・トルクメニスタン
シルクロードにおいて、現在の中国の西端に位置する平均標高5000mのパミール高原から西側へと抜けるルートは、ルートがいくつも分岐。その中でも現在のタジキスタン〜ウズベキスタン〜トルクメニスタンを経由して、イラン方面へと抜けるのが「ザラフシャン・カラクム回廊」です。
ここは紀元前2世紀から紀元16世紀まで交易で栄え、回廊沿いの遺跡には当時の人々の暮らしや文化交流が分かり、シルクロードを通じて文化や宗教が往来していたという証拠でもあります。
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タラヨ期メノルカ – キュクロプス式建造物の島のオデッセイ/スペイン
地中海西部のバレアレス諸島の北東部に位置するメノルカ島は、バレアレス諸島州に属する小さな島。総面積としては約700平方kmではありますが、ここには1574もの考古学遺跡が点在する歴史の深い居住地でもあります。
島にはタラヨ(タライオット)という石積みの塔があることで有名。これらを含めて、島には紀元前2000年以上前から島で繁栄した「タライオティック文化」の遺跡が点在し、独特の建築技術を持っていたことが分かっています。
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ゲデオの文化的景観/エチオピア
ゲデオ県はエチオピアの南部諸民族州に属していて、現在もゲデオ族が多く暮らす地です。ここは標高1200mのアバヤ湖から3200mに達する高原地帯に位置していて、枯れた土地であるにもかかわらず、150万人の人々が暮らしていて、1平方kmあたりの人口が1300人を超えるという人口密度が高いのが特徴。
ここはコーヒーノキなどを含めて作物を育てつつ、畑の中で牧畜も行うという「アグロフォレストリー」が続けられていて、古代遺跡を含めてこの地でずっと人々が農業と牧畜を行い、暮らしてきたという文化的景観が見られる地でもあります。
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ペルシアのキャラバンサライ/イラン
ペルシアはイランを示す言葉で、キャラバンサライは、キャラバン(隊商)+サライ(宿)という意味で、かつてシルクロードや巡礼路などのルート上に築かれた「隊商宿」という意味。イランには、数百ものキャラバンサライが残されていて、25のキャラバンサライが登録されています。
キャラバンサライは、それぞれ建築様式が異なり芸術的価値が高いものである一方、東西の文明の文化や科学、芸術、宗教などを結ぶという役割もあったのです。
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トロンデック=クロンダイク/カナダ
カナダ北西部に位置するユーコン準州はアラスカと面した土地。ここは亜寒帯に属する厳しい土地であるにもかかわらず、ユーコン川の支流であるクロンダイク川沿いでは、1896年に金が発見されると、1898年まで約3万人もの人々がこの地を目指したという「クロンダイク・ゴールドラッシュ」と呼ばれるブームが発生した場所。
ここは先住民の伝統文化を残しつつ、入植民が街や金鉱を形成しながら共存を続けたことで、独自の文化的景観が広がっています。
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ヴァイキング時代の円形要塞群/デンマーク
デンマーク国内には、ヴァイキングの王ハーラル1世青歯王(958年?〜985年?)が支配していた時代に建造された「円形要塞」が点在しています。これは円形の城壁に囲まれたもので、十字を刻むように2つの道路と4つの門が対角に位置する位置するように建造されていました。
現在は遺跡となっていて、この要塞の用途は詳しくわからないものの、ヴァイキングたちの建築技術や科学知識などがよく分かるという点で評価されています。
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ジャテツとザーツホップの景観/チェコ
チェコの北西部に位置するジャテツは、周囲の盆地を含めて、乾燥気候と豊富な地下水によってビールの原料となるホップの名産地です。ジャテツは、現在のチェコビールで使用されるホップの2/3を占めるというザーツホップの産地。
街にはホップを加工・乾燥・貯蔵するための施設が多く並び、細長い煙突が並ぶという独特の景観が見られるのが特徴。
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オザラ・コクア森林山塊/コンゴ共和国
コンゴ共和国の北部に位置するオザラ・コクアは「オザラ・コクア国立公園」として1935年から保護されるほどに歴史の深い国立公園。ここは熱帯雨林やサバンナ、乾燥林など、さまざまな生息地が含まれています。
絶滅危惧種のニシローランドゴリラやアフリカゾウなどが住む貴重な森もあります。そして、天然の塩沼があることで、動物たちが集まるエリアであるのも特徴。
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プレー山およびマルティニーク北部の火山・森林群/フランス
フランスの海外領土であるマルティニーク島は、カリブ海に浮かぶ西インド諸島南部の小アンティル諸島に属する島。森林地帯には多くの動物や植物が見られ、標高800mでも森林が続き、標高1100mになると、シダやパイナップル科の植物が見られる乾燥地帯が続くといった豊かな環境です。
ここは過去に一つの街を破壊するほどの大噴火が発生したプレー山を含む火山島ではありますが、森林地帯が広がっていて、動植物ともに固有種が豊富なのが特徴。
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古代エリコ(イェリコ)/テル・アッスルターン/パレスチナ
ヨルダン川西岸地区でもヨルダン川の河口から約15kmの距離に位置する低地にあるのがエリコの町。ここは海抜マイナス258mにあり、世界で最も標高の低い町としても有名です。
エリコには紀元前1万年前から人類が暮らしていたということを示す集落遺跡「テル・アッスルターン」があり、世界最古の都市があったとされる場所。そして、遺構からは人類の文化のルーツをたどることができるというのが特徴です。
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カザン連邦大学天文台/ロシア
タタールスタン共和国の首都であるカザンには、1804年に創設されたロシアでも2番目に古い「カザン連邦大学」があります。1810年にオーストリア出身のジョゼフ・ヨハン・リトロウ(1781〜1840年)によって天文学部が創設されると、1814年に最初の天文台が建造されました。
その後、街の郊外には1899〜1901年にかけてエンゲルハルト天文台が建造されました。ここでは天文学だけでなく、さまざまな発見がされていて、科学技術において大いに貢献してきた場所。
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キナルグ人の文化的景観と移牧の道/アゼルバイジャン
キナリグ人は、アゼルバイジャンのコーカサス山脈の南側にある集落に暮らす遊牧民族のこと。ここは青銅器時代から人が住んでいたとされ、現在も遊牧民族であるキナルグ人が暮らし、村の建造物は要塞のようであり、無駄のないスペースで設計されています。
人々はこの集落を夏の間だけ利用し、冬になると移牧として麓に暮らすというユニークな生活様式が今でも続けられているのが特徴。
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ジェルバ : 島嶼域での入植様式を伝える文化的景観/チュニジア
チュニジアの南東部にあるガベス湾に浮かぶジェルバ島は、514平方kmの大きさを持ち、北アフリカでも最も面積の広い島でもあります。ジェルバ島は、古代ギリシャの英雄オデュッセウスが航海の途中立ち寄ったという伝説が残るほどに歴史の深い島。
ここは半乾燥地帯でありながら、現代に至るまで多くの民族によって支配され、ローマやキリスト教、アラブなど、さまざまな遺構が各地に点在するというのが特徴です。
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ESMA「記憶の場」博物館-かつての拘禁、拷問、絶滅の秘密センター/アルゼンチン
アルゼンチンは、1976年から1983年にかけて当時の軍事政権によって行われた「汚い戦争」によって、多くの政治家や学生、ジャーナリストが逮捕・監禁・拷問され、3万もの人々が死亡もしくは行方不明になりました。当時は各地に「秘密拘留・拷問・絶滅センター(CCDTyE)」が置かれ、1976年までに610ものセンターが築かれたとされます。
センターは各地にありましたが、首都ブエノスアイレスにある海軍機械学校(ESMA)にあったセンターは2004年から博物館となり、国家テロによる悲惨な出来事を現代に伝える場として公開されています。
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第一次世界大戦(西部戦線)の追悼と記憶の場/フランス・ベルギー
西部戦線とは、第一次世界大戦にて、連合国とドイツ帝国ベルギー南部からフランス北東部にかけて戦線が置かれたことから名付けられたもの。ここでは塹壕が多く掘られ、何年にも渡って激戦が繰り広げられたことから死者が増大。
この地は連合国とドイツ帝国との戦地ではあったものの、各地に墓や記念碑などが築かれていき、死者は平等に埋葬され、その追悼と記憶を今でも伝え続けています。
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ホープウェルの儀礼的土構造物群/アメリカ
アメリカ北東部のオハイオ州にある8つ遺跡には、ウッドランド期(紀元前1000年〜紀元1000年頃)の中でもホープウェル文化(紀元1世紀〜6世紀頃)に属する土塁が多く残っています。ホープウェルとは、1840年代に現在のホープウェル文化国立歴史公園にて、遺物が多く発掘されたために、この文明を地主の名前であったホープウェルと名付けられました。
土塁の建設理由は明らかではないですが、その面積は世界でも最大級のものもあります。このことから住民は高度な建築技術を持ち、発掘された遺物からは他の地域との交流をしていたということが分かるのも特徴。
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ヨーデンサヴァネの考古遺跡 : ヨーデンサヴァネの入植地とカシポラクレークの共同墓地/スリナム
ヨーデンサヴァネはスリナム北部のパラ地方にあり、スリナム川沿いに位置する集落遺跡。ヨーデンサヴァネは「ユダヤ人のサバンナ」という意味の17世紀に開拓されたユダヤ人による入植地であり、19世紀には放棄されました。
現在はシナゴーグや墓などの遺構が残り、ユダヤ人によるアメリカ大陸の植民地での暮らしが見られる場所でもあります。
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王立エイセ・エイシンガ・プラネタリウム/オランダ
オランダ北部フリースラント州のフラーネカー市には、現代も作動する世界最古・最大の機械式プラネタリウムがあることで有名です。ここでは天井に太陽系の模型を造り、太陽を中心に歯車の回転によってアームに付けられた惑星の模型を回転させるという構造。
これは18世紀の啓蒙主義時代に、アマチュアの天文学者エイセ・エイシンガ(1744〜1828年)によって建造されたもので、当時の国王や学者たちが絶賛するほどに優れたプラネタリウムでした。
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木柱と木製上部構造を備えたアナトリアの中世モスク群/トルコ
アナトリアとは、現在のトルコ共和国のアジア側、アナトリア半島を示すエリア。10〜11世紀に中央アジアで流行してた木の柱や木製上部構造を取り入れたモスクが各地で建造されました。
ここでは13世紀以降の5つのモスクが登録されていて、これはトルコでも特殊なタイプのモスクで、内部の木材の表面にはカラフルな装飾が見られるのが特徴。
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ジェノサイド記憶の場 : ニャマタ、ムランビ、ビセセロ、ギソッチ/ルワンダ
ルワンダは、1994年に発生したルワンダ虐殺によって、当時の総人口730万人のうち50万〜100万の人々が殺害されました。これはこのエリアに古くから暮らすフツ族の住民の中でも政府関係や暴徒化した人々によって、同じくルワンダに住むツチ族や穏健派のフツ族の住民に対して発生したジェノサイド。現在は各地にジェノサイドの悲惨さを今に伝える慰霊碑や記念館などが置かれ、これらは世界遺産に登録されています。
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ホイサラ朝の宗教建造物群/インド
ホイサラ朝は11世紀から14世紀後半に、現在のインド南西部に位置するカルナーカ州のマイソール地方を中心に存在したヒンドゥー王朝。ホイサラの王たちはヒンドゥー教のシヴァ派とヴィシュヌ派の両派を支持し、ジャイナ教徒にも寛容であり、それぞれの宗教建築物が多く建造されました。
ここは文化が興隆し、北インドと南インドの建築様式が融合。現在は廃墟となりましたが、遺構からは当時の文化や科学技術の高さが分かるという点で評価されています。
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古代都市シーテープ/タイ
タイの北部にあるペッチャブーン県の遺跡。ここは3〜5世紀から13世紀頃まで都市として繁栄した場所で、チャオプラヤー川沿い栄えたドヴァーラヴァティー王国(6〜11世紀ころ)時代の文化が見られる場所でもあります。
遺跡はスコータイ王朝が誕生する13世紀以前に、東南アジア各地と交易で大いに栄えた都市がこの地で存在していたことを示し、ここは仏教やヒンドゥー教を融合した独自の芸術様式が発展していきました。
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ジョグジャカルタの宇宙論的枢軸とその歴史的建造物群/インドネシア
ジャワ島中部の南岸に位置するジョグジャカルタ州の州都。住民はジャワ島南東のスメル山(標高3676m)を中心に海と陸の環に囲まれているという宇宙観を持っていたため、この地はまさにスルタンの宮殿と都市を設立するのに適した土地でもありました。
ここには現在もスルタンが住む宮殿を中心とした歴史地区が残されています。現在の町並みは18世紀に建造され、島に残る宇宙観や信仰が都市設計の中に見られるというもの。
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ニームのメゾン・カレ/フランス
フランス南部のニームはガール県の県庁所在地であり、古代ローマ時代からの歴史を誇る都市。もともとはローマ人の村にあった泉「ネマウスス」という名前が起源とされ、紀元前1世紀には既にローマ帝国の植民都市でありました。
メゾン・カレは紀元前1世紀建造の神殿であり、教会や会議場などに転用されつつも、現代まで改修されながら保存されている貴重な建造物でもあります。
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アンティコスティ/カナダ
カナダ東部のセントローレンス湾にあるアンティスコティ島は、9289平方kmの細長い島で、行政単位としてはケベック州に属しています。
島には石灰岩が露出した部分があり、これは厚さが約1kmもの連続した堆積物で。ここで発見される化石は、顕生代(カンブリア紀以降)で初めて発生した大量絶滅を記録したもので、その時代の研究をするのに最も優れた資料でもあります。
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バレ山地国立公園/エチオピア
バレ山地国立公園は、エチオピアの中央に位置するオロミア州の中でも南東に位置する国立公園で、保護区としては約2200平方kmにも及びます。
ここは山岳地帯だけでなく、森林が広がっていて、コーヒーノキの原種が存在し、さらには絶滅危惧種のアビシニアジャッカル(エチオピアオオカミ)とエチオピアオオタケネズミ(ジャイアントモーラット)の世界最大の生息地でもあるというのが特徴。
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寒冬のトゥラン砂漠群/ウズベキスタン・カザフスタン・トルクメニスタン
トゥラン砂漠とは、カスピ海東部から東側にある中央アジアの砂漠の集合体としていて、北はカザフスタン、東側はウズベキスタン、南はトルクメニスタンの領地に点在しています。
ここは温帯であるにもかかわらず、極寒の冬を迎える砂漠地帯。厳しい環境の中でも動物や植物が暮らしていて、他の地域では見られない固有種や絶滅危惧種も多く見られるのが特徴です。
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アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群/イタリア
アペニン山脈はイタリア半島を縦貫する山脈で総延長は1200km。北部に位置するエミリア=ロマーニャ州では「蒸発岩」という、塩分を含んだ水が干上がり、水中に溶けた物質が固体化して形成されたカルスト地形が見られる地。
セッキア渓谷では、恐竜が住んでいた中生代から残る硬石膏が見られ、洞窟はさまざまな時代に形成された跡も残り、世界でもよく研究対象にされているエリアでもあります。
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ニュングェ国立公園/ルワンダ
ルワンダの南西部にあり、西部州と南部州をまたがる国立公園。ここは1019平方kmの面積を誇り、ニュングェの森林は中央アフリカでも最大の森林地帯です。
ナイル川の水源の一つともされていて、国内の水の供給源というほどに豊富。貴重な動植物が多く生息しますが、絶滅危惧種のチンパンジーを含めた霊長類が多く見られるというのが特徴です。
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ティグロヴァヤ・バルカ自然保護区のトゥガイ森林群/タジキスタン
タジキスタン南西部のハトロン県にあるティグロヴァヤ・バルカ自然保護区は、北から流れるヴァクシュ川と東から流れるパンジ川が合流して、中央アジアを流れるアムダリヤ川となる場所。
ここは乾燥地帯でありますが、水が豊かな場所で、川沿いにはトゥガイと呼ばれる独特の森林地帯が見られ、貴重種も多く生息するのが特徴。50種類の鳥類の越冬地であり、動植物の多様性が見られます。
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ウルク・バニ・マアリッド/サウジアラビア
サウジアラビアの南部に位置するルブアルハリ砂漠は、アラビア半島南部の3分の1を占める世界最大級の砂漠。その中でも西端に位置するウルク・バニ・マアリッドは、首都リヤドから南へ約700kmの位置にあり、イエメンとの国境沿いにあるナジュラン市から北へ約300kmの位置に広がる砂漠地帯でもあります。
ここは野生種が絶滅したアラビアオリックスの再生プログラムが行われています。現在は保護区となっていて、厳しい砂漠環境で生息する貴重な動植物が見られるのが特徴。
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ザゴリの文化的景観/ギリシャ
ザゴリは、ギリシャ北西部のピンドス山脈の周囲に位置する高山地域。ここは古くからアクセスが困難な地ではあるものの、旧石器時代から人々が暮らしていました。ヨーロッパで数少ないブナ林が残されていて、自然遺産としても貴重なエリア。
オスマン帝国時代になると、兵士や商人として出稼ぎによる富によって集落は繁栄し、教会や邸宅、橋などの優れた建物を多く建造しました。古来からバルカン半島の山岳地帯に暮らす羊飼いの伝統文化が残っていて、それらが建築物などで現在でも見られるというのもポイント。
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世界遺産マニアの結論と感想
2023年の1月現在登録された世界遺産は3つだけでありますが、2023年9月に開催された第45回世界遺産委員会で、2022年分を含めてなんと42件も新規で登録!よって、2023年だけで45件も追加されたのです。いよいよ世界遺産リストも1200件に達しようとしています。果たして来年はどんな世界遺産が登録されるのか?
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。